【国内試乗】エアーとクロスターの両方魅力的で悩んでしまう!?「ホンダ・フリード」

“ちょうどいい”サイズのコンパクトミニバンとして人気の新型フリードに、ようやく一般道で試乗する機会が与えられた。前回のテストコースでは軽快なガソリン、静粛性が高いe:HEVという特徴があったが、果たして公道ではどうだったか?

走りにフォーカスするなら軽快感のあるFFが◎

フリードが8年ぶりにフルモデルチェンジを果たし、第3世代へと生まれ変わった。一世を風靡した“ちょうどいいフリード”は、どのように進化したのか?

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エアーとクロスターのスタイルに、ガソリンとe:HEV、FFと4WDと多彩なラインナップから選べるのもフリードの魅力のひとつだ。

まずそのグレードは、ベーシックな「エアー」とアウトドアテイストの「クロスター」の2つになった。ボディサイズは先代比で45mm長くなった以外、事実上は同サイズ。ただしクロスターはフェンダーアーチモールの装着で、全幅が25mm広い3ナンバーとなった。

水平基調のデザインでシンプルな印象のコクピット。

最も進化したのは、静かで滑らかな乗り味だ。そしてこの要となっているのは、現ホンダの主力ユニットe:HEVの搭載だろう。1.5L直列4気筒エンジン(106ps/128Nm)を発電機として122ps/253Nmのモーターを駆動するこのハイブリッドは、ドライバビリティに一段と磨きがかかった。モーターのみで走っているときはもちろん、エンジンが掛かっても雑味がなく静かだ。かつアクセルを踏み込めばパーシャルスロットルでも十分なトルクを発揮し、ここからエンジンを有段ステップ風に制御して、心地良い加速感も演出している。

前席とともに2列目と3列目の視界も良好なのが特徴となっている。シートは写真の3列6人乗りと7人乗りに加え、クロスターでは5人乗りも選択可能。

対して1.5L直列4気筒のガソリンエンジン(118ps/142Nm)もまったくあなどれない。出足こそモーターのリニアさには若干劣るものの、専用のプーリー径が与えられたCVTとの連携が秀逸で、その出足にスムーズさと瞬発力がある。またサウンドもスッキリとしていて静粛性も高く、コストパフォーマンスに優れている。

対するシャシーは先代のキャリーオーバーと思えないほど補強が行き届いており、コンパクトカーとして考えると抜群に乗り心地がいい。2列目はもちろん3列目に大人が座っても、足周りが突き上げることなく快適に移動できる。降雪地域ユーザー用に向けて4WDも用意されるが、ハンドリングそのものはFWDの方が素直だ。

シートは2列目をセパレートした6人乗りが基本だが、エアーはベンチシートを選べば7人乗りにアウトドア志向のクロスターは5人乗りにして荷室容量を稼ぐことも可能だ。かつ「スロープ」を選べば、車いすのみならず重たい荷物を引っ張れるウインチが付き、耐荷重200kgのスロープは荷台としても活用することができる。

3列目シートを左右に跳ね上げて収納すると広大なラゲッジスペースが出現。

パワートレインは写真の1.5L直4+モーターのe:HEVのほか、1.5L直4のみを搭載したガソリンモデルも用意されている。

15インチのタイヤは快適な乗り心地を提供してくれる。

【Specification】ホンダ・フリードe:HEV エアー(4WD)
■車両本体価格(税込)/3,088,800円
■全長×全幅×全高=4310×1695×1780mm
■ホイールベース=2740mm
■トレッド=前:1480、後:1485mm
■車両重量=1550mm
■エンジン型式/種類=LEB/直4DOHC16V
■総排気量=1496cc
■内径×行程=73.0×89.4mm
■圧縮比=13.5
■エンジン最高出力=106ps(78kW)/6000-6400rpm
■エンジン最大トルク=127Nm(13.0kg-m)/4500-5000rpm
■モーター最高出力=90kW/3500-8000rpm
■モーター最大トルク=253Nm/0-3000rpm
■燃料タンク容量=53L( レギュラー)
■燃費(WLTC)=21.3km/L
■トランスミッション形式=e-CVT
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:ド・ディオン/コイル
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤ=前後:185/65R15

【Specification】ホンダ・フリード クロスター(FF)
■車両本体価格(税込)=2,812,700円
■全長×全幅×全高=4310×1720×1755mm
■ホイールベース=2740mm
■トレッド=前:1480、後:1485mm
■車両重量=1400kg
■エンジン型式/種類=L15D /直4DOHC16V
■総排気量=1496cc
■内径×行程=73.0×89.4mm
■圧縮比=10.6
■エンジン最高出力=118ps(87kW)/6600rpm
■エンジン最大トルク=142Nm(14.5kg-m)/4300rpm
■燃料タンク容量=42L(レギュラー)
■燃費(WLTC)=16.4km/L
■トランスミッション形式=CVT
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:トーションビーム/コイル
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤ=前後:185/65R15

問い合わせ先=本田技研工業 TEL0120-112-010

フォト=篠原晃一 ルボラン2024年9月号より転載

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2024/07/30 11:30

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