FFレイアウトを活かした広い室内空間が魅力の2シリーズ・アクティブツアラーは、最新の安全性や快適性も備えており、ファミリーユースに最適な1台だ。ここでは、3ブランドのプレミアムコンパクトを引っ張り出し、それぞれの優位性を探ってみる。後編はライバルとなるメルセデス・ベンツGLBとアウディSQ2を取り上げる。
当記事の前編、BMW2シリーズアクティブツアラーの試乗レビューはコチラ
MPVとして使えるSQ2、SUVの魅力があるGLB
SQ2は、ベースとなるQ2を含めアウディ自らSUVと位置づけている。だが、MPVとしての役割も果たせる。Bセグメントに入るのでボディサイズは同行のモデルよりもコンパクトだが、大柄な男性が4名乗車しても窮屈な思いとは無縁でいられる。
2Lの直列4気筒エンジンは、300psを発揮する高性能ユニットだ。走行モードがダイナミックなら、アクセルを踏み込むと3500rpmを超えてからビートを効かせたエンジン音が響き高回転域で気になる金属質のノイズをマスキングする。そして、一気にレブリミットの6500rpmまで吹け上がり刺激的な加速が続く。
ただ、MPVとして乗るなら、低回転域から充実したトルクを発揮する1.5L直列4気筒エンジン搭載のQ2 35TFSIでも不満は感じない。快適性を重視したサスペンションの設定も、位置づけには合っている。そもそも、FFなのでSUVとしは役不足だ。
SQ2は、Sスポーツサスペンションを装備する。かなり引き締まった設定となるが、乗り心地に不快感を覚えるほどではない。ただ、荒れた路面を通過するとボディに微振動が残ることがある。ロードノイズもやや大きめで、アウディに共通する傾向としてタイヤ内の空気が振動するビョーッという空洞共鳴音が重なってくる。
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GLBは、Aクラスのプラットフォームから派生していることを考えればCセグメントのSUVとなる。ただ、ボディサイズはDセグメントのGLCと比べても大差なく、見た目にも頼もしさを感じる。3列目席が用意されていることも特徴で、大柄な男性ばかり揃わなければ7名乗車が可能だ。
2列目席は、3列目席を使わないなら最後端までスライドさせることで足元スペースを拡大できる。ただ、座面の奥行きが少なくひざ下の支えもの足りないので尻だけを乗せる感じになる。SUVなので床が高いだけに、乗降性でもMPVにかなわない。
もちろん十分な最低地上高が確保され、試乗車の200dは4マチックを組み合わせるので、優れた走破性が実現できる。サスペンションはしなやかにストロークする設定であり、路面に反発せず追従し快適な乗り心地が提供される。その分、コーナリング中のロールは大きめだ。ステアリング操作に対する応答性は、素直ではあるが穏やかともいえる。
2Lの直列4気筒ディーゼルは、低回転域から力強さの余裕を感じさせてくれる。吹け上がりがスムーズであり、エンジンの音量も抑制されているが音質としては少しばかり曇ったような感じに聞こえる。だが、ロードノイズの遮音を含めプレミアムコンパクトらしい静粛性を獲得している。
MPVかSUVか、いずれにしろファミリーカーとしても要注目だ。新型2シリーズ・アクティブツアラーの誕生で、悩むべき選択の幅がより拡大したことになる。
【SPECIFICATION】アウディSQ2
■全長×全幅×全高=4220×1800×1525mm
■ホイールベース=2595mm
■車両重量=1560kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1984cc
■最高出力=300ps(221kW)/5300-6500rpm
■最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/2000-5200rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション(F:R)=ストラット:ウイッシュボーン
■ブレーキ(F:R)=ディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F:R)=235/45R18:235/45R18
■車両本体価格(税込)=6,200,000円
【SPECIFICATION】メルセデス・ベンツGLB200d 4マチック
■全長×全幅×全高=4640×1835×1700mm
■ホイールベース=2830mm
■車両重量=1810kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1949cc
■最高出力=150ps(110kW)/3400-4400rpm
■最大トルク=320Nm(32.6kg-m)/1400-3200rpm
■トランスミッション=8速AT
■サスペンション(F:R)=ストラット:4リンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F:R)=235/55R18:235/55R18
■車両本体価格(税込)=6,180,000円
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