デカールの貼り付けにもマニア心を発揮!
アオシマ1/24『西部警察』シリーズのマシンRS-3を改造して、近年はめっきり再販のないマシンRSを作ってみようという連載、第5回目である。
【画像65枚】ディテールの追加・作り込みが楽しい工作の様子を見る!
今回は、前回で塗り分けを終えたボディにデカールを貼りクリアーコートを実施、さらにインテリアの塗装・組み立てへと進んでいく。それらの工程の詳細については、各画像とそこに付したキャプションをご参照いただきたいが、ここですこしデカールについて補足しておこう。というのは、ボディサイドの「4 VALVE DOHC RS」ロゴのことだ。
1980年代の国産車といえば、こうしたスペックをステッカーにしてボディサイドに貼るのが流行りで、その大半は純正オプションとしてメーカーが元々用意していたものであった。このスカイラインRSについても同様で、マシンRSはその純正ステッカーのデザインをそのままに、しかし文字の色を白から金色に変更して(初期の市販車用ステッカーは白文字と黒文字だけだった)、側面にあしらっている。
ところが今回、作例を制作する参考にと、実際の作中の様子を確認したところ、面白いことに気が付いた。左ドアにかかる「4 VALVE」が剥がれてしまったらしく、ボディ左側の文字が「DOHC RS」だけの時があったのである。これはちょっとマニアックな面白いポイントであるので、作例はこの状態とすることにしてみた。左ステッカーがこの状態となっているのは、『西部警察PART-Ⅱ』第25話「走る爆破指令室―マシン・RS―」でのことである。
ついでながら、マシンRSの登場から変更(マシンRS-3へ)に至るまでの変遷や特筆すべきポイントについて、分かる範囲で述べていこう。まず、登場は『西部警察PART-Ⅱ』第15話「ニューフェイス!!西部機動軍団」でのことで、それまでのマシンXの後継車であるスーパーZとともに西部署に配備された。マシンX登場回では、ストーリー的にも特殊車両が必要とされる状況が描かれていたが、この回には特にそうした設定はない。デビュー早々、シグナルコントロールを使用するなどの活躍を見せている。
第18話「広島市街パニック!!」では、早くも地方ロケ編として広島に出張、伝説の広電爆破シーンにもその姿があった。同じく広島編である第19話「燃えろ!!南十字星」では、マシンRSの出演シーンは確認できない。第21話「甦れ!ドッグ・ファイター」では、鳩村刑事の操るカタナとともにサーキットでの練習走行を行うシーンが見られ、またラストではカタナのジャンプ台になったりもしている。
そしてすでに述べた第25話「走る爆破指令室―マシン・RS―」では、凶悪犯に強奪され犯罪に利用されてしまうという展開に。マシンXでも同様の展開のストーリーがあったが、あまりに強権的な警察力の発揮は却ってさらなる犯罪の凶悪化をも招きかねない、という隠れたメッセージであろうか(いや、ない)。続く第26話「―北都の叫び―カムバック・サーモン」、そして第29話「燃える原野!オロフレ大戦争」では北海道ロケ。後者では終盤の激しいアクションシーンでスーパーZも爆炎を浴びる活躍を見せていた一方、マシンRSは直前までその場にいたはずが、いつの間にかスッと姿を消している。
意外にも毎回は登場していなかった!?
この連載の第2回で触れたように、フロントエアダムの形状が変更されたのは、第36話「八丈島から来た刑事」で確認できる。第37話「戦慄のカーニバル―名古屋篇―」、第38話「決戦・地獄の要塞―名古屋篇―」も地方ロケ編、タイトル通り舞台は名古屋。後者はあまりにも有名なあの煙突倒しの回だ。マシンRSもその場にいたのだが、巻き添えになるようなアクシデントがなかったのは幸いであった。また、このあたりでドアミラーが黒から赤になったようである。
全40話にして『PART-Ⅱ』は終了、『PART-Ⅲ』でも勿論マシンRSは引き続き出演する。第9話「白銀に消えた超合金X!―福島・前篇―」、第10話「雪の会津山岳決戦!―福島・後編―」では福島ロケへ。この福島編でドアミラーが黒に戻ったりしている(シーンによっては赤いので辻褄が合っていない)。余談だが、第9話では山県刑事が地元の日産プリンス店で借りたという設定で、R30スカイラインの5ドアHBも捜査に参加しており、マニアには見逃せないだろう。
そしていよいよ第16話「大門軍団フォーメーション」にて、マシンRSはマシンRS-3へとリニューアルされたのであった。RS-3となってからについてはここでは省略するが、実際のストーリーを見直してみると若干意外であったのは、マシンRSはさほど出ずっぱりではなかったということだ。やはり団長専用車だけに、毎回のように姿を見せているのはスーパーZの方で、マシンRSは全く出てこないというエピソードもいくつか存在した。もちろん、こうした不在の間に細部の補修・変更が行なわれたという想像もできるだろう。
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