北京モーターショー2024にてコンセプトカーを公開。自動運転レベル4を実現したラージSUVの未来形「フォルクスワーゲン ID.CODE」

フォルクスワーゲン(VW)が2019年から発売を開始したID.3を筆頭とするID.シリーズは、世界市場で見ると昨年はID.4が19万台で11位、ID.3は14万台で15位とテスラやBYDに大きく水を空けられている。当時600億ユーロ、およそ9兆円を超える大投資を行なったVWとしては満足のいかない現状である。特にVWにとって重要な市場である中国では、2008年以来15年以上に渡ったナンバーワンの座を昨年BYDに明け渡してしまった。

サイズは全長は5mに及ぶラージSUV級となるものの、スタイリッシュな佇まい。リチウムイオンバッテリーとガラスルーフに組み込まれたソーラーパネルからエネルギーを引き出す。

北京モーターションで行なわれた記者会見では、VWチャイナのCEOブランシュテッタ—氏が改めて「この国で、この国のためのクルマ作り」を宣言、ID.CODEと名付けたコンセプトモデルを持ち込んだ。これまでのID.シフリーズとは明らかに異なるデザインランゲージを持つID.CODEは、新たな始まりの象徴であり、成功の鍵となることを意図している。

インテリアには地球環境に優しい再生可能な素材が採用され、上質な音響、照明、空調システムも備わることで、まるでプライベートジェットのような快適な空間が演出されている。

新しいチーフデザイナーのアンドレアス・ミント氏を中心とするデザインチームは、SUVにシューティングブレークのテイストを注入したデザインで、中国マーケットの嗜好をこれまで以上に取り入れている。VWの開発担当重役マルクス・シェーファー氏によれば、このクルマは中国向けのプラットフォームCMP(チャイナ・メイン・プラットフォーム)がベースになっており、新たな投資先である小鵬汽車(シャオペン)が開発したE/Eアーキテクチャーを搭載。レベル4の自動運転を可能にしている。そのおかげで、フロントシートは180度回転して、リアパッセンジャーと会話を楽しむこともできる。
さらに「3Dアイズ」と呼ばれる967個のLEDから成るフロントライトエレメントやサイドウインドーに組み込まれたディスプレイなど、コミュニケーション機能を持つ機能も搭載されている。

ドライバーが近づくとシステムがアクティブになり、視覚と音響による歓迎プログラムがスタートする。レベル4の自動運転モードでは、前席は180度回転させることが可能。

VWは南京から西へおよそ160kmの場所にある合肥市(ハーフェイ)にドイツ国外では最大の研究開発センターVCTC(フォルクスワーゲン・チャイナ・テクノロジー・センター)でID.CODEのデザインテイストを持った新しいシリーズID.UXの開発を行ない、2027年までに5台の新しいBEVを市場に送り込む計画である。つまり本社開発生産を含めると2030年までには合計で16台のニューモデルが登場することになる。

フォト=フォルクスワーゲンAG ルボラン2024年7月号より転載

■関連記事

AUTHOR
2024/06/05 11:30

TAG :

関連記事

愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?

複数社を比較して、最高値で売却しよう!

車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。

手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!

一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業電話ラッシュをなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!

【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>

関連中古車物件情報

注目の記事

「ル・ボランCARSMEET」 公式SNS
フォローして最新情報をゲット!