山道のドライビングが楽しくなるNSX
日本車のヴィンテージ・イヤーとも言われる1989年、ホンダから発表されたのが、NSXという日本初のスーパースポーツカーであった。翌1990年9月に発売されたNSXだが、その卓越したパフォーマンスと乗りやすさの両立は、「スーパーカーは人間が車に合わせるもの」という西洋の古典的な概念を根底から覆す程の大きな影響力を持っていた。まさに世界に誇るJAPAN ORIGINALである。
【画像32枚】イモラオレンジパールが美しいタイプSとその制作過程を見る!
1992年にはサーキット周回専用モデルのタイプRも登場し、話題を呼んだ。バランス取りのされたエンジンや軽量化の施されたボディを持つそれは、ガチガチの脚やクッションの薄いケブラーシェルのRECAROシートなどのおかげで、「サーキットまで自走していけるレーシングカー」であると同時に、「サーキットに着くまでに疲れ果ててしまう市販車」でもあった。
1997年には3.2L化のマイナーチェンジが行われるが、そこで登場したのがタイプSである。タイプRよりもややマイルドに味付けされた乗り味は、そのフィールドをもう少し身近な山道へとシフトしたもので、当時のキャッチコピーは「ワインディング・ベスト」であった。
実車の変更ポイントを作品に逐一反映!
そのタイプSを、今回はタミヤ1/24プラモデルのNSXタイプRをベースに制作してみた。タイプRキットからの改造ポイントは以下の通りである。
◎エクステリア
・フロントリップスポイラーの大型化をプラ板で再現(1997年の3.2リッター化から全車標準)
・ルーフのボディ同色塗装
・リアガーニッシュのメッキHエンブレム(標準車と同仕様。タイプRは黒)
・純正BBS16、17インチ(別売りホイールをベースに径違いのリムと合体して自作)
・リアのタイプ SエンブレムはA club製のメタルインレットを使用
◎インテリア
・タイプS専用ステアリング(ハセガワの348から改造)
・バケットシート(タイプRのRECAROの色変えで対応)
・ドア内装(シートセンター部と同色。実車の素材の違いから、キットのしわを溶きパテで柔らかくする)
・その他、ドアインナーハンドル等を別体で制作
◎エンジンルーム
・3.2L仕様の塗装(シリンダーヘッド、インマニカバーの文字が赤に)
・その他、燃料ポンプレジスターを自作取り付け、各部配線、配管の再現
・各部のコーションラベルを自作デカールで追加
・またバルクヘッド、LLCエクスパンションタンク上部はタイプR、Sともに黒(キットの色指示はエラー)
ボディカラーは、タイプSのイメージカラーであるイモラオレンジを再現した。実物は暗いところでは茶色っぽく沈み、日光の下ではゴールドパールがキラキラ輝くという、難しい色だ。タミヤの缶スプレー「オレンジメタリック」の上にクレオスの「トパーズゴールド」をオーバーコートする方法で再現した。
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