【現地レポート】ル・マン24時間は5連覇を達成したGRトヨタの時代か!? ライバル続々参戦でふたたび針がまわりはじめたWEC王者を賭けた闘いとは――

ワークス多数参戦でハイブリッド競争の幕が再び開く

LMP2優勝はJOTAレーシングに譲ったが、安定感あるレース運びで1周遅れのクラス5位に入ったチーム・ペンスキーのオレカ07。

LMP2クラスは、来年復帰するワークスのオペレーションを担う有力チームの代理戦争というかデータ取りの場だった側面もある。来季、ポルシェ963を預かるペンスキーや、オレカ・シャシーの特性を探りつつ予選をクラス首位で通過したAFコルセの#83にも注目が集まった。だが後者はゴール6時間前、GTLMEプロの#64コルベットC8・Rをユノディエールの直線上で弾き出すように衝突。#64はポルシェ911RSRやフェラーリ488GTEらとクラス首位を争っていただけに、後味の悪い幕切れとなった。

昨年フェラーリとコルベットに敗れた911RSR-19がポルシェ・コーナーを駆け抜ける。今年はGTLMEプロ・クラスの優勝を奪還。

ちなみに、トヨタGRのハイブリッド領域を190km/h以上に限ることで評判の悪いBoPだが、技術的な耐久性を証明する場だった黎明期の耐久レースではなく、チーム力の勝負として争われる現代の耐久レースでは、スポーツ性を保つため「以前からある調整」とACOのディレクターは述べる。往年の燃料供給リストリクターと考え方は同じというのだ。

ル・マン翌戦のモンツァでは、プジョー9X8がデビュー。来季はLMDカテゴリーでワークス参戦が多数見込まれる。そこにハイブリッド元年の2012年にル・マンを制したアウディの不在は皮肉だが、R18e-tronも当初モーター領域は120km/h以上に抑えられ、シーズン後半には低中速のサーキットでトヨタTS030ハイブリッドが優位になっていった。いわばBoPの縛りが小さくなる来年こそ、実質的なハイブリッド競争の第2幕というワケだ。

フォト=田中秀宣/H.Tanaka ルボラン2022年9月号より転載

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南陽一浩
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