アウディの高性能モデルである「RS」にとって2019年は四半世紀、そしてブランドの牽引役でもあり続けてきた「クワトロ」は2020年が40周年という節目だった。では、この2つの称号はフォーリングスに何をもたらしてきたのか? ここでは現代のアウディを象徴するRSとクワトロの意味を考察してみる。
4WDという機構面だけにはとどまらない!
日本では「技術による先進」と訳されているアウディのスローガン、“Vorsprung durch Technik”が初めて広告に使用されたのは1971年の1月。つまり今年がちょうど半世紀という節目なわけだが、その言葉をもっともわかりやすく体現した最初のモデルは1980年デビューの初代アウディ・クワトロだった。
当時このモデルが自動車界に与えた影響力がどれほどであったかは、改めて説明するまでもないだろう。乗用車+4WDという組み合わせ自体は決して初めてというわけではなかった。だが、センターデフを備えてフルタイム4WDとした初代クワトロは、それまでの4WDに対する意識を変革。悪路走破性だけでなく、幅広い路面状況下でパフォーマンスを高める機構としての有効性を実証してみせた。
その端的な例として挙げられるのは、やはりラリーでの活躍だろう。デビュー翌年からWRCに参戦したアウディ・クワトロは、数々のタイトルを獲得。その中にはミシェル・ムートンによる初の女性WRCウィナー誕生という記録も含まれるわけだが、ラリー好きならご存じの通り、以降のWRCマシンは長らく4WD一色に塗りつぶされた状態が続くことになる。
アウディにおける“クワトロ効果”は、それだけにとどまらない。いまやドイツを代表するプレミアムブランドの一角として広く知られるアウディだが、ブランド力という意味では低迷期も存在した。その源流を辿れば戦前の超高級車として知られたホルヒ、あるいはアウトウニオン時代のグランプリカーといった数々の名車に行き当たるアウディだが、戦後は持ち前の技術力や独自のキャラクターをアピールできない時代も存在した。
初代クワトロは、そんなアウディがプレミアムブランドとして復権を果たす起爆剤となった。当時のアウディで指揮を執ったのは、のちにフォルクスワーゲン・グループの総帥となるフェルディナンド・ピエヒ。初代クワトロはピエヒの時代に生まれた最初期の作品だが、以降もアウディはエアロボディ(アウディ100)を筆頭としたインパクトのある、誰にでもわかりやすい技術で先進性をアピール。プレミアムブランドとしての認知度で先行していたメルセデスやBMWをキャッチアップする道を歩むことになった。
ブランド力の確立、という意味では1994年デビューのRS2アバントで高性能ロードカー市場に参入した効果も大きい。それまではメルセデスのAMG、BMWのMに相当するモデルを持たなかったアウディが持てるリソースのすべてを投じたRS2アバントは、全天候型の万能スポーツモデルとして独自のポジションを確立。いまやAMGもMも4WD化に熱心だが、アウディはすでに前世紀から現代的高性能ロードカーのフォーマットを作り上げ、それを武器にここでも見事なキャッチアップを成し遂げているわけだ。
そんなクワトロとRSだが、もちろん先進的なのはイメージだけではない。現在に至るクワトロシステムは、その過程でも常に技術レベルは最先端を維持、それはRSモデルにも反映されてきた。また、デビューを控えるRS初のピュアEVからも先取の姿勢は鮮明。アウディにおけるクワトロとRSは、もはやその先進性を象徴する言葉へと昇華されているのである。
お問い合わせ
アウディジャパン 0120-598-106
■関連記事
- 冬こそ無料で30分急速充電を体験!アウディが運営するチャージングハブがウィンターホリデイ・キャンペーンを実施中!
- エネルギーの塊! 「アウディA3オールストリート 40TFSI e」は204PS、航続距離約140kmの電気自動車
関連記事
スペインで「アウディRS Q8パフォーマンス」を体験! 日常使用への適合性とスポーティな特性を完璧に兼ね備えた一台
テクノロジー
2024.11.05
「アウディA6 e-tron」に魅力的な価格のエントリーモデルが登場。航続距離は最大627-716kmに
ニュース&トピックス
2024.10.30
ハイパフォーマンス電動SUV「SQ8 スポーツバックe-tron」と「Q4スポーツバックe-tron」を展示!アウディブース出展情報【EV:LIFE 神戸2024】
EV:LIFE KOBE2024
2024.10.30
北海道のゼロカーボンシティに向けた風力発電への取り組みとアウディとのコラボによる「サステナブル・フューチャー・ツアー」を実施!【自動車業界の研究】
コラム
2024.10.26
愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?
複数社を比較して、最高値で売却しよう!
車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。
手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!
一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!
【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>