ジャガー・ランドローバーがウェイモやブラックベリーとコラボ

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自動運転車を2万台配車。次世代コネクテッドカーの共同開発にも合意

世界各地で自動運転車の実証実験が次々と行なわれる一方で、事故のニュースがクローズアップされるなどネガティブ面も認識されつつあるが、自動車メーカーとIT関連企業のコラボレーションは着実に進んでいる。ジャガー・ランドローバー(JLR)もアメリカのウェイモやブラックベリーと提携し、自動運転車およびコネクテッドカーの開発を加速。英国高級ブランドならではの先進機能を実現していく構えだ。

ジャガーは年内に始まるウェイモの走行試験に向けてIペイスを納入。’20年から最大2万台をウェイモのタクシー配車サービスに導入する。

グーグルが手がけた自動運転技術を受け継ぐウェイモは、自動運転車の実証実験をグローバルで展開している企業だが、JLRはここにきてウェイモと長期におよぶパートナーシップを締結。ジャガー初の電気自動車(EV)であるIペイスに自動運転機能を搭載し、’18年後半には実証実験を開始する考えだ。2年間で2万台もの自動運転Iペイスを世に出し、1日100万回以上のドライバーレスサービスを行なうとしており、かなりの規模の実証実験となりそうだ。

さらにJLRはコネクテッドカーおよび自動運転におけるセキュリティも重視し、その分野では一日の長があるブラックベリーとも提携。すでに実績のある自動車向けセキュリティのアプリケーションなどの供給を受け、最新の電子制御ユニットも共同開発していく考えだ。

大量のデータを外部とやりとりしながら走るコネクテッドカーおよび自動運転車は常にハッキング等の危機にさらされており、その防止策を完璧に構築する必要がある。プレミアムSUVであるIペイスでの実証実験を始めるジャガーだけにそこは外せないところで、ブラックベリーの力を借りる形となる。

ウェイモ仕様のIペイスは今年4月のニューヨーク・オートショーで公開され、それにブラックベリーのノウハウが反映されているかどうかはアナウンスはなかったが、さまざまなIT技術を集積させて完成形に近づけたいJLRの姿勢がかいま見える。日米欧の巨大メーカーもコネクテッドカーの開発に力を入れているが、そんななかでJLRが存在感を高めてくるのか。今後の展開が楽しみだ。

 

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田畑修
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