【コンチネンタル150年の軌跡】テクノロジー「次世代エコタイヤをはじめ、車両AIを用いた自動運転技術など多様な開発を推進」

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サステナブルを次世代エコタイヤで加速する「Conti GreenConcept」

搭載するセンサーで温度や空気圧、トレッド残溝といったデータを常時モニターすることで予測可能なドライビングをサポート。なお、タンポポ由来の天然ゴム製のトレッド面は複数回のリトレッド(貼り替え)に対応するので、貴重な原材料が再利用できるのだ。

完全なカーボンニュートラルと100%サステナブル原材料でのタイヤ製造を目指すコンチネンタルは、次世代エコタイヤを示唆する「Conti GreenConcept(コンチ・グリーンコンセプト)」を2021年9月のIAAモビリティでワールドプレミア。Conti GreenConceptの35%はタンポポ由来の天然ゴムや籾殻灰ケイ酸塩、植物油、樹脂といったバイオ原料を使用することで石油原料を大幅に削減。17%は再生鋼や廃タイヤ回収のカーボンブラックといったリサイクル素材に加え、ペットボトルからリサイクルしたポリエステルを業界初採用。また新しいケーシングデザインの採用などで従来比40%の軽量化を図り、欧州ラベル「クラスA」以上の低転がり抵抗も実現した。

高解像度なバーチャル空間で正確で高効率な試験が可能に「Tire test simulator in Contidrom」

コンチネンタルが誇るタイヤ試験施設Contidrom(コンチドローム)で、2022年から稼働する最先端ドライビング・ダイナミクス・シミュレーター「Delta S3」。走行状況や路面状態、タイヤの構造・素材といったすべてのパラメータをデジタルで調整できるので、複雑で時間の掛かるテストコース走行を実施する以前に、さまざまなデータを収集し予測が可能となる。年間約10万㎞のテスト走行と1万本の試験用タイヤが節約できるなど、高性能タイヤの開発プロセスの大幅な高効率化とサステナビリティへの貢献が期待できる。

最新シミュレーション技術を搭載したAnsible Motion社のDelta S3は、動作スペース約4×5mと非常にコンパクト。テスト走行と同レベルの環境を再現できる高解像度バーチャル空間でタイヤを正確に評価できるのだ。

車両AIの進化とADAS開発を促進「Supercomputer for AI」

安全でスマートなモビリティと自律型走行や自動運転の実現に向けて、コンチネンタルは独フランクフルトのデータセンターに自社AI(人工知能)用のスーパーコンピュータを構築。そのパワフルな演算処理能力とストレージをシステム開発者に提供することで、ADAS(先進運転支援システム)の開発強化を図っている。

レーダー/ライダー・センサーやカメラで収集した環境データをリアルタイムに演算処理し意思決定するAIを進化させることで、自律走行にも対応可能な先進運転支援システムを構築する。

コネクテッド時代のソフト開発「High-performance computers and software」

車載用高性能コンピュータを開発・量産するコンチネンタルでは、無線通信とインターネットを活用したデータ交換や車両制御の実現に向けて、世界約2万人のエンジニアがより高度なソフトウェアの開発に従事している。

自動運転用に車内空間を最適化「AMBIENC3」

自律型走行や自動運転の実現によりタスクから解放されたドライバーとパッセンジャーに対して、より多機能で洗練されたコクピットとキャビンを提供できるよう、新しいマテリアルやデザインの研究開発を進めている。

取材協力
コンチネンタルタイヤ https://www.continental-tire.jp/car
コンチネンタル https://www.continental.com/ja-jp/

ル・ボラン2021年11月号付録より転載

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