首都高速で通過時はテラスに展示されたフェラーリに見とれないよう注意!『コーンズ 芝ショールーム』がグランドオープン

4月27日、フェラーリ・ジャパンは、フェラーリの販売拠点『コーンズ 芝ショールーム』がグランドオープンしたと発表した。

コーンズと言えば、1976年以来フェラーリを取り扱い、フェラーリ・ジャパン誕生後は東名阪に正規販売ディーラーやサービスセンターを展開してきた老舗中の老舗だ。今回コーンズはこれまでサービスセンターがあった首都高速沿いのビルを、コーンズ・カンパニー・リミテッドの新本社ビル『コーンズハウス』として新たに竣工。その子会社であるコーンズ・モータースは同ビル1階と3階に、最新のフェラーリCIに基づいた『コーンズ 芝ショールーム』を、斜め向かいのビルから移転させる形でオープンさせたものだ。

スペースがこれまでの約1.5倍となりそれはアジア最大級となるが、さすがは老舗というべきか、その3階に大きな仕掛けがあった。それまでサービスセンターの頃も1台を首都高速から見えるように展示していて(リフトアップし角度も変更できる、かなり大掛かりなものだった)、今回も3階ショールームが首都高速から見えるようになっており、さらにその前に天候のいい日の夜は車両をライトアップして展示するというオープンテラスも作ったのだ。

その理由や目的については、プレスコンファレンスでのコメントから意気込みが伺えた。まずはコーンズ・モータース代表取締役社長兼CEOの林誠吾さん。
「今回のショールームは、エクスクルーシブでラグジュアリーなフェラーリが持つ世界観や雰囲気を、堪能して頂けると確信しております。また、都内屈指の交通量である首都高速の目の前で、フェラーリをさらにお知らせできる、アイコニックな存在となります。渋滞中の方々の気持ちや目の保養になればと思います」
またゼネラルマネージャーの阿部俊孝さんもこうコメントしている。
「ショールームでの体験を通じて、フェラーリの世界観を広めるとともに、お客様の満足度を高めることを目的としております。さらに、多くの方にフェラーリへの憧れを抱いて頂けるよう努力して参ります」
さらに林さんはQ&Aで今後の盛り上げ策について、こんなこともコメントしている。
「ショールームはどなたでもお入り頂けますので、ぜひ情報発信して頂ければと思います。またフェラーリをもっと身近に感じて頂けるよう、我々も情報発信を頑張り、いつか乗ってみたいとお子さんや若い方が思われるよう、ファン層を広げることになればと思います」

世間一般では敷居の高いと言われてきたコーンズのトップから”どなたでも”という言葉が出たのは、ちょっと驚いた。しかもそれがよくある社交辞令に聞こえなかったからだ。しかしその行間には、次世代のフェラーリ・ファンを掘り起こしていくという決意と危機感、その両方があるように思えてならない。
首都高速から見える”映える”ランドマークを作ることで話題を作り、ショールームへのウエルカムをアピールすることで、情報発信、つまりは若い世代にSNSで拡散してもらうことも期待できるというわけだ。

フェラーリの販売事情に詳しい方であれば、首都高速からフェラーリのショールームが見えるのはここだけではなく、また最新のCIに作り替えたのも順番的には後発となることもご存知かもしれない(もちろんコロナ禍、資材不足などの影響は大きかったはず)。しかしそういったことを理解したうえで、今回はユーザーにも業界にも強烈なインパクトを与えたと思っている。
筆者は1973年生まれで、子供の頃スーパーカーブームを体験し、それがフェラーリへの憧れに繋がった。私が3歳の頃からフェラーリを取り扱ってきたコーンズは、フェラーリをこれからも幅広く伝えていくという、責務を感じているのであろう。コーンズ 芝ショールームが現代のスーパーカー少年にとって憧れの存在となり、その少年が未来でフェラーリ・オーナーとなった時、真の意味で今回のリニューアルオープンが成功したと言えるのかもしれない。なお施設の詳細は以下でご紹介しよう。

1階:7台を展示可能な最新モデルエリア

1階は7台のフェラーリ最新モデルが展示可能な広大なエリア。高さを下げスタッフの表情が見やすくなった『ウェルカムデスク』、顧客の世界で1台の仕様作成をサポートする『アトリエ』、イタリア製ソファーなどを備えるラグジュアリーな空間『ラウンジ』、この日は日本1号車(!)となるデイトナSP3を展示していた『デリバリーセレモニールーム』、顧客同士のコミュニケーションスペース『コミュニティテーブル』などが特徴だ。

3階:車両展示にも使用するオープンテラスを用意

3階は常時6台の認定中古車が展示可能で、首都高速からショールームとオープンテラスが見える、ランドマーク的なスペースとなっている。イベント時や天気のいい日の夜にはオープンテラスに車両を展示するそうだ。1階にもある『アトリエ』は日本唯一の1拠点2ヵ所の設定で、バーカウンターのある『ラウンジ』などが特徴となる。

B1~2階:ハイブリッド専用スペースもあるサービスセンター

今回は報道陣に公開されず写真配布もなかったが、地下2階にはサービスセンターが備わる。そのトピックは、SF90系、296系というプラグインハイブリッドモデルに対応する、ハイブリッド専用エリアが設けられたことだろう。また地下1階には専用のフォトスタジオを備え、認定中古車の写真及び動画撮影を行うことができる。スクリーンに映し出された写真を見る限り、我々メディアがお借りしたいほど立派な施設に見えた。

INFORMATION
コーンズ 芝ショールーム
オープン日=2023年4月28日(金)

  • 所在地=〒105-0014 東京都港区芝3-3-10
  • 営業時間=10:00~19:00(平日)10:00~18:00(土日祝)
  • 展示台数=1F:新車7台/3F:認定中古車6台
    (B2F:サービスセンター)
  • 定休日=水曜日および年末年始
  • TEL/FAX=03-5730-1610/03-5730-1620
  • 店舗責任者=阿部俊孝ゼネラルマネージャー
  • 延床面積=ショールーム:741㎡(オフィス部分除く)
    サービスセンター:457㎡(駐車場を含む)

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平井大介
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