現代のクラウンはここから始まった
今年(2022年)夏、新型が発表されて話題を呼んだトヨタ・クラウン。この現行型で十六代目となるクラウンだが、この何世代かでは急激な改革が進められている印象だ。保守的なサルーンの代表格であったクラウンだが、こうした連続する変革の発端となったとも言えるのが、十二代目の、所謂ゼロクラウンではないだろうか。
【画像62枚】スモーキーかつ華やかなピンクのクラウンとその制作工程を見る!
十二代目・S180型系クラウンは、2003年12月に発売された。「ゼロクラウン」の謂われは「ゼロからのスタート」をテーマに開発されたことによるもので、主要コンポーネンツを大きく刷新。これの先々代からすでに「伝統のペリメーターフレーム」の使用をやめてモノコックボディとなっていたが、ゼロクラウンではプラットフォームからエンジンやサスペンションまで一新されている。
ホイールベースやトレッドは拡大されているが、大きくスラントしたフロントノーズを初めとして、そのボディフォルムはそれまでのクラウンのイメージを大きく塗り替えるもの。とは言え、Cピラー周りなどの形状は先代のそれを発展させたもので、クラウンらしさが維持されているのは流石だ。通常の「ロイヤル」とスポーティな「アスリート」の二本立てである点も先代を継承。
エンジンは長らく受け継がれてきた直列6気筒からV型6気筒に変更。新開発のこのエンジンはDOHC 24バルブのGR型で、デュアルVVT-i(可変バルブタイミング機構)と直噴ユニットを採用したものである。2.5Lの4GR-FSE(215ps)と3Lの3GR-FSE(256ps)の2種類を搭載、ミッションは3Lに6速シーケンシャル、2.5Lには5速のスーパーECTが組み合わせられている。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクとなる。
2005年10月のマイナーチェンジでは、アスリート用の3Lエンジンが3.5Lに変更。2GR-FSE型で最高出力は315ps。これにより、後期型での3Lエンジン搭載車はロイヤルのみとなっている。好評のうちに迎えられたゼロクラウンは2008年2月にモデルチェンジ、このS200型系はS180型系の発展形と言えるモデルだが、新たにハイブリッド車が加わったのが特徴であった。
すり鉢状タイヤで佇まいの良さを極めたスーパーVIP
近年のクラウンのプラモデル化はアオシマが独占している感があり、このゼロクラウンもキット化したのはアオシマのみであった。ロイヤルとアスリートいずれも製品化されており、実車のマイナーチェンジにも対応。現在(2022年11月時点)のバージョンでは、これらがひとつのキットにひとまとめにされて、4種類の仕様からの選択式となっている。また、アオシマ得意のカスタム路線ではVIPカー仕様としても展開されているが、現在はいずれも絶版のようだ。
ここでお目にかけているのは、そのVIPカー仕様のうち、「スーパーVIPカー 極」シリーズのモードパルファムのゼロクラウンを制作したものである。同シリーズは、すり鉢状に成型されたタイヤが特徴で、これによりネガキャン状態のリアルな接地感が再現されるというもの。その効果のほどは、作例の画像でもよくわかるだろう。
作例制作時点では、当時新型のS210型系クラウンが話題を呼んでおり、特にピンクのボディカラー”モモタロウ”が熱い注目を集めていた。そこでこの作例では、そのモモタロウに触発されつつも独自のピンクを調色、上品なVIPカーを目指して制作してみたのである。このボディカラー以外にも、制作にあたって配慮すべきポイントについて詳述しているので、制作中の写真に添えたキャプションをご参照いただきたい。
■関連記事
- 重厚!荘重!高峻!アオシマ製プラモ「150クラウン・マジェスタ」の縦型テールにシビレる【モデルカーズ】
- 【国内試乗】名前以外はすべて新しい! 生まれ変わったトヨタのフラッグシップ、新型「クラウン」ファーストインプレッション!
関連記事
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
CARSMEET モデルカー俱楽部
2024.11.23
時代とともに変容するラグジュアリーカーのカタチ、国産ラグジュアリーの到達点「トヨタ・センチュリー」
トヨタ
2024.11.21
【スクープ】トヨタ「ハイラックス」が9年ぶりフルモデルチェンジへ! ライバルとされる三菱「トライトン」はどうなる?
スクープ
2024.11.19
DTMのBMWからNASCAR、さらに3輪トラックまで!プラッツ取り扱い海外プラモ、注目の新製品【CARSMEETモデルカー俱楽部】
CARSMEET モデルカー俱楽部
2024.11.15
愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?
複数社を比較して、最高値で売却しよう!
車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。
手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!
一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!
【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>