フロントグリルとヘッドライトの造形、抑揚のあるシルエットが魅力的!「フェラーリ テスタロッサ」【丸餅博士のヴィンテージ・ミニカー・ワールド】

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GAMA製はボディやドライバーの形状が酷似しているため、ソリドの金型と何らかの関わりがあったのかも

今回は、ドイツ製(WESTERN GERMANY) GAMA フェラーリ・テスタロッサ2nd.モデルのご紹介です。正式な商品名はFERRARIです。モチーフとなった実車は、1957年製のフェラーリ500TRCで、500TR(テスタロッサ=赤いシリンダーヘッドカバーの略)の進化版で、4気筒2,000cc、DOHCエンジンを搭載されていたレーシングカーでした。

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1st.モデルは濃いグリーンのソリッドカラーで、タイヤ&ホイールの形状も少々異なります。昔から、ソリド製No.103のテスタロッサと酷似したミニカーですが、実際に両車を比べてみると、ボディのテール部分にあるマフラーのような4本の突起物、コックピット、ホイール&タイヤ、シャシー等細かい部の造形が異なります。資料によるとソリド製が1957年製造に対し、GAMA製が1963年製造とモチーフとなった実車の年式から随分後の発売となっています。GAMA製は、ボディやドライバーの形状が酷似しているため、ソリドの金型と何らかの関わりが有ったのかも知れません。
アクションはスプリングサスペンションだけの一体成型の素朴な作りのミニカーですが、格子のやや大きめなフロントグリルとヘッドライトの造形、抑揚のあるシルエットが魅力的なミニカーです。
尚、実は私も中学1年生の頃同様に両者を間違えた経験があります。私がミニカーを本格的にコレクションの対象としてスタートさせた中学1年生だった1971年(昭和46年)に、行きつけの玩具店壁面に設えた大きなショーケースの上段に、グリーン・メタリックのフェラーリ・テスタロッサらしきミニカーを発見しました。

早々自宅に戻り、愛読書であった保育社刊 中島 登著「世界のミニカー」の36ページ右上に掲載されていた、ソリド製の赤いテスタロッサと見比べたところ、もしかしたらソリド製の色違いではないかと思い、早速有り金を持って、そのショップに出掛けたところ、先客の大人のコレクターが初めてその店に訪れたようで、店員に絶版ミニカーを片っ端からショーケースから取り出してもらい、チェックしながら大人買いしているではないですか!

私は店員に「あのグリーンのミニカーを見せて下さい」と言ってケースから出してもらいました。シャシーを見るとGAMAと刻印されており、ソリド製でないことが判明しましたが、それでも欲しいと思い、プライスタグが付いていなかったため、値段を訪ねたところ、店員がレジで価格を調べ始めました。

そこへ、先ほどの大人のコレクターが近づいてきて、「坊や、良いミニカーを見つけたね!」と話しかけて来ました。その後店員から確か900円と予想以上の高額な金額を聞き、600円程しか持ち合わせの無かった私は、当時既に絶版ミニカーであったため、欲しかったのですが、到底買える金額では無かったため、「では結構です」と断り、後日訪れた時には店頭には無く、残念な記憶があります。(後年箱入りのミニカーを入手したところ550円のプライスシールが付いていました…)
その出来事から十数年後、同ミニカーを絶版価格にて入手したものの、訳あって惜譲してしまい、近年また複数台買い戻したミニカーです。私にとっては苦い経験の末、やっと入手出来たミニカーなので、今度こそは大切にコレクションしてゆこうと思っています。
最後に、オリジナルボックスは、ウィンドウタイプの味気ないものですので、稚拙ながらイラストを描いた私のオリジナルボックスを作成して楽しんでいます。

この記事を書いた人

丸餅博士(門内 文明)

モデル・カーズ 「丸餅博士のヴィンテージ・ミニカー天国」並びにRM MODELS 「TRAM&CARS」に執筆中。愛車は1987年から所有している丸餅(’71 FIAT500L改)と1999年から使用している’91 メルセデス・ベンツ300E-24 (W124-031)。ヌォーヴァ・チンクエチェントと50年以上コレクションし続けているミニカーの啓蒙と伝道が使命。

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2023/11/11 17:00

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