日常から非日常までのレーシング魂。「アドバン・レーシング RG-4」【ホイールカタログ2023春】

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今や稀有な存在となった軽量コンパクトな辛口ホットハッチとして、アバルト595は唯一無二の存在感を放つ。その個性を引き立て、性能を引き伸ばそうと設定されたのが、アドバン・レーシングRG-4の17インチである。

HKSの世界観を支える高性能スポーツホイール

国産車用に始まり輸入車へと進出しても、アドバン・レーシングは常にスポーツホイールの理想像を追い求めてきた。「スポーツモデルに相応しい足もとを」として、昨今は特にポルシェやBMWのホットモデルに注力する。と、同時に身の丈気分で味わうコンパクトカーを忘れることもない。

そうした意味で今回の拡充は、すべてのクルマ好き、走り好きを満足させようと進化拡大を続けようとする彼らの意思表示を感じさせる。6本スポークの系譜にあるアドバン・レーシングRG-4は、今まで18インチオンリーとしてコンパクト、ミドル勢に狙いを定めていたが、そこに新たに17インチが加わったのだ。

【写真11枚】ハードユースを想定し、充分以上の強度や剛性、軽量性能を有する 

このサイズ感となると、思い浮かぶのはアバルト595(500)である。ホイールハウスの大きさや、走行性能を考えると17インチ程度に落ち着かせたいアバルト勢にとって、ホイール選びは永遠のテーマだ。そこに狙い撃ちを定めたかのように、RG-4にはP.C.D.98の7.5J×17インチが設定される。

アバルトのチューニング界ではひとつの定番サイズだが、RG-4はより徹底的にマッチングを突き詰めたようだ。具体的にはインセット33 として、よりコンケーブなGTRデザインを実現している。限られた寸法の中で目いっぱい立体感を強調させた6本スポークはいかにもスポーツホイールといった風情で、大型キャリパーを難なく飲み込むクリアランスを持つ。

このRG-4と呼応するような存在なのが、装着されるHKSのコンプリートカーだった。VIITS(ヴィーツ)というHKSの輸入車向け新ブランドの立ち上げに際しての初作である。目指したのは飛び道具的な激辛マシンではなく、大人っぽく上質な仕上げだという。それを象徴するのが単筒倒立式の全長調整式車高調だ。ホイールベースの短さに起因する物理的なネガを解消するため、30段階に刻まれた減衰力を持ち、ストリートからサーキットを網羅する設定変更幅を持つ。

ストリート向けの開発は終わりつつあり、今後はサーキットでのテストが実施される予定だという。だからこそタイヤは205/40R17サイズのアドバンA052。ほどよく肉厚なハイグリップタイヤが純白のRG-4を取り囲み、いつでも戦闘体制に入れる状態だ。サーキットでは、水を得た魚のように暴れ回る痛快なホットハッチとなるだろう。

そうしたハードユースを想定し、充分以上の強度や剛性、そして軽量性能を有するのがRG-4でもある。アドバンスドサイドカットなど6本スポークに内包される徹底した駄肉処理や、リムフランジから急激に立ち上がるスポークの造形など、性能を追い求むがゆえの造形が随所に見受けられる。その上で鋳出し&三次元加工機による控えめなブランドロゴや、スポーク一端に入るステッカーなど、最低限の装飾にとどまるのも大人っぽい。常に走りへのコダワリを漂わせるからこそ、RG-4は見るものを惹きつけて離さない。

◆アドバン・レーシング「RG-4」
サイズ/価格:17inch×7.5J~8.0J/55,000円~59,950円(税込)
       18inch×7.0J~10.5J/61,050円~68,750円(税込)
カラー:レーシングハイパーブラック&リング(HBR)/セミグロスブラック(SGB)/レーシングホワイトメタリック&リング(WMR)/レーシングコッパーブロンズ(RCB)
対応車種:メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、VW、アバルト等
問い合わせ先=YFC 03-3431-9981  http://www.yokohamawheel.jp/ 

リポート=中三川大地 フォト=宮越孝政

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