それまでは存在しなかったスポーツカーという夢を叶えたこと、これこそが今日までスポーツカーメーカーを続けてきた起業家精神の根源

ポルシェブランドの誕生は、今からちょうど75年前のことだった。1948年6月8日、ポルシェ356「No.1」は一般営業許可を取得した。フェリー・ポルシェにとって、これは夢のような出来事だった。それまで存在しなかったスポーツカーという夢。これこそが、今日までスポーツカーメーカーを特徴付けてきた起業家精神なのだ。75年間、ポルシェは「Driven by Dreams (夢に突き動かされて)」を貫いてきたのだ。

2023年6月8日(木)、このスポーツカーメーカーは、過去数十年の先駆者や共同旅行者たちとともに、その模範的なサクセスストーリーを5つの演目で祝った。主催者でありポルシェAGの取締役会会長であるオリバー・ブルーメ氏は、ブランドの中心地であるツッフェンハウゼンのポルシェプラッツで、午後10時(中央ヨーロッパ時間)から壮大なライブショーを開始した。

「パイオニア精神と情熱 – これこそがポルシェのすべてです。私たちは伝統と革新を融合させています。私たちは常に勇気をもって前を向いていますが、自分たちが何者であるか、どこから来たのかを決して忘れません。75年もの間、私たちは常に自己改革を続けてきました。常に変化し続けることで、ポルシェはポルシェであり続けることができたのです」と、ブルーメ氏は締めくくった。

【写真11枚】何度も何度も、ファンや顧客を驚かせ、感動させてきたポルシェ。 

スピーチの最後には、長年にわたって監査役会会長を務めてきたヴォルフガング・ポルシェ博士の名前が発表された。ポルシェ博士は、ポルシェの伝説の礎を築いたスポーツカーでステージに登場。元レーシングドライバーのマーク・ウェバーが356「No.1」ロードスターを操縦し、ブランドを長く体現してきた創業者一族の一員となった。

「ポルシェは夢を実現します。私たちは何度も何度も、お客様を驚かせ、感動させることに成功しました。魅力的なデザイン。先駆的なテクノロジー。そして、75年もの間、ずっと感動的な品質です」と、第一幕「ヘリテージ」の中、800人の招待客の前でヴォルフガング・ポルシェ博士はこう語った。

75年にわたるブランド史の証人、ブランドアンバサダー、ポルシェの代表者たち
続く4つの演目では、75年にわたるブランド史の証人、ブランドアンバサダー、ポルシェの代表者が「時代精神」「パフォーマンス」「パイオニア精神」「夢」というテーマに沿って、それぞれの思いを語った。オリバー・ブルーメ氏、ヴォルフガング・ポルシェ博士、デザイン部門トップのミヒャエル・マウアー氏、車両全体アーキテクチャ部門トップのフランク・ステファン・ワライザー博士、ブランドアンバサダーのティモ・ベルンハルト氏によるスピーチの合間に、観客は音楽、光、振付からなる壮観なステージショーを楽しんだ。

ショーでは、それぞれの演技に関連したスポーツカーによるドライビングアクションが行われた。この晩は、ポルシェが夢という大きな役割を担ってきたことを、何度も繰り返し伝えてくれた。勇敢で情熱的なパイオニアによって実現された夢。75年もの間、ポルシェのDNAに刻まれてきた夢。忘れられない瞬間の原点となった夢だ。

ポルシェ ミッションX：また新たな夢が実現した
ポルシェでは、革新的なコンセプトカーが常に未来への土台を築いてきた。スポーツカーメーカーであるポルシェは、この伝統を受け継ぎ、最新のコンセプトカーを発表した。「ミッションX」は、ル・マン式に上方に開くフロントドアと高性能で効率的な電気パワートレインを備えた、ハイパーカーを再解釈した壮大なモデルだ。2023年6月8日、シュトゥットガルト・ツッフェンハウゼンのポルシェ博物館にて「ポルシェスポーツカーの75年」展が開かれる前夜、ドラマチックな2シーターは初公開されている。

「ポルシェ ミッションXは、未来のスポーツカーのためのテクノロジービーコンです。959、カレラGT、918スパイダーと同様に、ミッションXは未来の車両コンセプトを進化させるための重要な原動力となります。夢への挑戦と夢のあるクルマは、私たちにとって同じコインの裏表のようなものです。ポルシェは常に変化し続けることで、ポルシェであり続けているのです」と、と、オリバー・ブルーメ会長は語る。

ミヒャエル・マウアー氏は、「ミッションXは、ブランドの核となる部分への明確なコミットメントです。ブランドとプロダクトのアイデンティティを継続的かつ強化的に表現することは、私たちが量産モデルの開発を進める上で重要な羅針盤となります。このコンセプトスタディは、紛れもないモータースポーツのDNAとラグジュアリーな全体的な印象の共生を象徴しています」と語った。

ポルシェ、「メイク・ア・ウィッシュ」に1,800,000ユーロを寄付
ポルシェは75年にわたり、世界中のスポーツカー愛好家の夢を叶えてきた。このスポーツカーメーカーは、工場の門を越えても、社会的責任を果たしている。たとえば、ポルシェは非営利団体「メイク・ア・ウィッシュ」および国際的なポルシェ会社と協力し、世界中の重病の子供や若者の夢や願いを叶えてきた。

その記念すべき年に、初代ポルシェ356にちなんで、今後3年間で356の願いを叶えるために180万ユーロの寄付を行うことになりった。子供たちの身近な願いが叶うこと、そしてその願いがもたらすエキサイティングな旅は、子どもたちとその家族に、困難な時期にも希望というポジティブな感情を与えることができる。最初の75個の願いは、2023年に実現される予定だ。

このスポーツカーメーカーは、願いとその実現にまつわるストーリーを一般の方々と共有することを計画しているという。メイク・ア・ウィッシュ」は、1980年から世界中で活動している団体で、これまでに50カ国以上で50万人以上の子どもたちの願いを叶えてきた。

ジュビリーイヤーにおけるポルシェのマイルストーン
500万台目のポルシェが、シュトゥットガルト・ツッフェンハウゼン本社の生産ラインから搬出された。「911タルガ4 GTS」のナイトブルーメタリックカラーだ。ポルシェスポーツカー誕生75周年の記念すべき年に、ポルシェは「911誕生60周年」の節目となる誕生日も迎えている。1963年9月の「国際モーターショー (IAA)」での発表以来、911はその象徴的なデザインと比類なきドライビングエクスペリエンスで、世界中のスポーツカーファンの記憶に刻まれた。500万台目のポルシェが、ベルギーの顧客の手に渡る。

世界各地で開催されるロードショーとセレブレーション
2023年6月10日(土)と11日(日)、ポルシェはホッケンハイムリンクで開催される「夢の祭典」でスポーツカーの記念日を祝った。ここでは、来場者はポルシェの世界のすべてを体験することができた。また、このアニバーサリーイヤーのために特別にデザインされた「Driven by Dreams」ヘリテージトラックも、この旅の途中で立ち寄った。この移動展示車は、本国での停車の前後に、多くの国々でアニバーサリーを伝えている。

ホッケンハイムリンクのフェスティバルの中心にあるドリーマーズ・プラザでは、スーパーモデルのトニ・ガーンやラリーのレジェンド、ワルター・ロールなどの著名人が、それぞれの夢について語る。2023年7月13日(木)から16日(日)に開催の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、スポーツカーメーカーの誕生日を祝うイベントにもなる。

毎年、世界最大のモータースポーツイベントとして、イングランド南岸のウェストサセックスに約18万人の海外ファンが集まる。2023年、ポルシェはグッドウッドで主役の座を担っている。75周年を記念してアーティスト、ジェリー・ジュダによるポルシェの彫刻がフェスティバル・オブ・スピードの中心的存在となる予定だ。

それから2ヵ月半後の2023年9月28日(木)から10月1日(日)まで、カリフォルニア州のウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカで「ポルシェ・レンスポーツ・リユニオン」が開催される。モントレーに近いこのレース場では、7回目となるこのカルト的な集まりが開催される。来場者はポルシェの過去、現在、そして未来から、スポーツカーのハイライトをエキサイティングに楽しむことができる。

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