【新型インプレッサ・プロトタイプ試乗】走りのフィーリングが洗練され全方位に進化を遂げたスバルの屋台骨

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3月2日より予約注文が開始され、発売が目前に迫る新型インプレッサ。クローズドではあるがひと足先にプロトタイプを駆って、その走りの進化を体験した。

デザインと走りに「ファン」を感じるクルマに進化

「思ったより見た目がかなりスポーティになってる!」

新型インプレッサの試乗会場で実写を目の前にした際の第一印象だった。比較のために先代のインプレッサも用意されていたのだが、2台を並べてみると新型は筋骨隆々のアスリートのようだ。

先代とディメンションは変わっていないが、フェンダーやバンパー回りを中心にラインを追加し、全体的にマッシブな姿にイメージチェンジ。近年増えつつあるアウトドア需要を見越してのことだという。

開発者に話を聞いてみると、ユーザーのインプレッサに求める「スポーツ」という印象は根強いものがあるようで、加えて近年では「アウトドア」という側面も増えてきているという。そのふたつの要素を絡めて今回の新型インプレッサの開発に「ファン(FUN)」というコンセプトを掲げ、開発を進めたという。

【写真28枚】デザインと走りに「ファン」を感じるクルマに進化、新型インプレッサの詳細を写真で見る

インフォテイメントシステムは大型の縦画面を採用し、最新のスバル車に準じたものにアップデート。ボタン類などもアクティブセーフティを掲げるスバルらしく、大きく押しやすいものだ。

ディメンション的には先代と同じだが、存在感は増している。それでいて、スバルの屋台骨としてある種”コンサバ”な車種であるインプレッサとして、派手になりすぎていないのは、デザインの妙と言えるだろう。

走りの方はどうだろうか。プラットフォームには、近年のスバル車ではおなじみのSGP(スバルグローバルプラットフォーム)が採用されている。設計の基礎こそ共通であるが先代インプレッサ、XV、レヴォーグなどを経て”2週目”に突入したSGPはより成熟を果たしている。

エンジンは2L水平対向+モーターのe-BOXERと2L純ガソリン仕様の2タイプをラインナップ(今回の試乗車はe-BOXER)。トランスミッションはどちらもリニアトロニック(CVT)で、それぞれにAWDとFWD仕様が用意される。

主なトピックとしてはフルインナーフレームを採用し、ねじり剛性を10%アップ。プロトタイプのためサーキットでの試乗となったが、その差は歴然。コースの途中にはスラロームやレーンチェンジなどが用意されていたが、先代に比べ不必要なボディのズレやヨレといったものが最低限に抑え込まれ、安心してステアリングを切り込んでいけるのだ。コーナーを抜けるたび、自然と笑みがこぼれる。走りの面でも「ファン」を実感できた、そんな試乗であった。

【Specification】スバル・インプレッサST-H(プロトタイプ)
■全長/全幅/全高=4475×1780×1515mm
■ホイールベース=2670mm
■トレッド(前:後)=1540mm:1545mm
■車両重量=1580kg
■エンジン型式/種類=FB20 /水平対向4気筒DOHC16V+モーター
■総排気量=1995cc
■圧縮比=12.5
■エンジン最高出力=145ps(107kW)/6000rpm
■エンジン最大トルク=188Nm(19.2kg-m)/4000rpm
■モーター最高出力=13.6ps(10kW)
■モーター最大トルク=65Nm(6.6kg-m)
■燃料タンク容量= 48L(レギュラー)
■燃費(JC08:WLTC) =18.9km/L:16.0km/L
■トランスミッション形式=CVT
■サスペンション形式(F:R)=ストラット/コイル:ダブルウィッシュボーン/コイル
■ブレーキ(F&R)= V ディスク
■タイヤ(F&R)=215/50R17
■車両本体価格(税込) ¥2,519,000

フォト=相澤隆之/スバル

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2023/05/01 11:30

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