BMW新型X1/iX1に海外試乗、フェイスリフトと同時にBEVを新設定! コンフォート性はクラストップレベルで追撃体制は整った!!

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2009年に市場投入されたX1は、現在までに累計約190万台が全世界に向けて出荷、プレミアムコンパクトSUVのベストセラーに君臨している。その誕生から13年目となる今年、2世代目へ向けて大規模なフルモデルチェンジを敢行。注目はiシリーズの最新BEV、iX1の存在で、当初からラインナップに名を連ねる。早速、その第一印象からお伝えしよう。

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コンフォート性はクラストップレベル

新規開発コード(U11)を得たニューX1は、UKL2(2世代目スモールクラスアーキテクチャー)から発展したFDAR(フロントドライブアーキテクチャー)を採用するのが最大のトピックだ。そのスケーラブルでフレキシブルな設計により、ガソリン/ディーゼルエンジン(48VのmHEVを含む)からPHEV、BEVと、3種類のパワーユニットを同一アーキテクチャー上に搭載することを可能にしている。このうち今回は注目のBEV、iX1 xDrive30を中心に試乗した。

まずシリーズ共通のボディサイズだが、全長は従来モデルに対して+53mmの4500mm、全幅は+24mmの1845mm、全高は+44mmの1642mm、ホイールベースも+22mmの2692mmと、全体にひと回り大きく成長。エクステリアデザインは、より大きく垂直に立ったキドニーグリルにより逞しさを増し、どこかワンクラス上の風格すら漂わせる。そのエクステリアは、iモデルにのみボディ各所にブルーのアプリケーションが配されることで見分けがつく。さらによく見ると、各エアインテークは完全に塞がれており、走行風を効果的にダンフォースへと変換するフロント&ルーフエンドスポイラーにより、Cd値は0.26と優れた空力特性を発揮する。

インテリアは、最新のBMWモデルと同様にワイドなカーブドディスプレイを新採用。ロングホイールベース化によりキャビンスペースには明らかにゆとりを生んでおり、同時にラゲッジルーム容量は通常時で従来比+35Lの540L、最大で+50Lの1600Lとなり、アクティブなユーザーにとっては嬉しいニュースだろう。

スターターボタンを押すと、ウェルカムサウンドとともにシステムが作動する。iX1のパワーユニットは、フロントがeDrive5.0M170SF、リアが同SRと呼ばれる5世代目のeDriveシステムで、2基の電気モーターによるシステム最高出力は通常時200kW(272ps)で、ブースト時には30kW(41ps)のエクストラパワーが加勢する。なお、床下に搭載される電池容量はネットで64.7kWh。満充電は家庭用AC電源(ウォールボックス)の11kWで6.5時間、オプションの22kWで3時間45分。DC急速充電は130kWで10〜80%を29分、スーパーチャージャーでは10分で120kmの走行が可能だ。気になる航続距離は、WLTPで最大430kmと発表される。

BMWの新世代BEVは、iXやi4などアッパークラスの発表が先行したため、コンパクトモデルのパフォーマンスは未知数だったが、ドライブペダルを踏み込んだ瞬間、兄貴分から受け継がれたスムーズで力強い加速フィールにまずは納得させられた。0→100km/h加速は5.7秒で、X1シリーズの中ではもちろん最速。最高速度は180km/hだが、デイリーユースでは必要十分以上だ。

印象的だったのは電動ユニットの静粛性で、これまで試乗したBEVと比べてもトップレベル。おそらく新世代のEユニットに採用されたインシュレーターが効いているのだろう。また、全高は1.62mを超えるにも関わらず、低重心により安定したハンドリングを発揮、乗り心地もクラスを超える快適さを提供してくれる。

早くも、メルセデスEQAを完全に射程に捉えたといえるだろう。

【Specification】BMW X1 xDrive23i
■全長×全幅×全高=4500×1845×1642mm
■ホイールベース=2692mm
■トレッド(F:R)=1592/1593mm
■車両重量=1655kg
■エンジン種類=直4DOHC16V+ターボ
■総排気量=1998cc
■最高出力=204ps(150kW)/5000-6500rpm
■最大トルク=320Nm(32.6kg-m)/1500-4000rpm
■燃料タンク容量=45L(プレミアム)
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション(F:R)=ストラット:3リンク
■ブレーキ(F&R)=ディスク
■タイヤ(F&R)=205/65R17

BMW X1公式サイト

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