フォルクスワーゲン カタログ2008年版 01 《VWゴルフ》【VW GOLF FAN Vol.14】

GT TSI 新世代TSIシリーズを代表するモデル

いま一番人気のゴルフは、1.4LのTSIユニットを搭載するGT TSI。スーパーチャージャーとターボチャージャーという2種類の過給器を組み合わせ、高出力と低燃費を実現したこのTSIは、ご存知のように、VW近未来の主力エンジンだ。ミッションは、これまたVW自慢のDSG。この組み合わせの実力は確かなもので、170psのパワーと効率のよいDSGがもたらす加速とスピードは、とても1.4Lのものとは思えないものだ。

’07年2月に登場したGT TSIは世界初のツインチャージャーTSIエンジンを搭載。1.4Lで170ps&24.5kg-mを得つつ、10・15モードで14.0km/Lを達成するなど、エコとハイパワーを両立させることが特徴となる。また、最新モデルではグリルカラーのブラック化やシートデザインの変更、ダークティンテッド・ガラスをリヤに採用するなどの小変更を受けている。

実用車として優れるのは、エンジンの使い勝手のよさだけではない。燃費のよさも特筆もの。10・15モードはNAのFSIであるEの1.6が12.8km/Lであるのに対して、TSIは14.0km/L。これまで高出力と低燃費は両立しないとされたが、VWの最新テクノロジーはそれを可能とした。

いまあるゴルフの中で、ハンドリングと乗り心地のバランスが最も優れている点も見逃せない。タイヤ&ホイールは17インチ。だが、サスのセッティングが素晴らしく、不快な突き上げのない、ソリッドでフラットな乗り心地を実現している。ことハンドリングの鋭さではGTIに劣るものの、乗り心地とのバランスはピカイチだ。

GTI 進化した元祖“ホットハッチ”

相変わらずの人気を誇るのはGTIだ。直噴2Lターボの200psがもたらす刺激的な加速と、非常によくセッティングされたサスがもたらすハンドリングは、GTIの名に相応しい。GT TSIが登場してむしろその存在感を増したというべきか、その群を抜くスポーツ性が改めて認識されている。もちろん、その主たるユーザーは男性だが、注目は年齢層の幅広さだ。かつてのGTIを知る世代は、このVのGTIがらしさを取り戻していて、ホンモノのGTIになっていることを評価。かつてのGTIを知らない世代は、このⅤのGTIでいわゆるホットハッチの魅力に気づかされ、あるいは目覚めさせられて“虜”になっている気配。いまGTIは密かなブームとなりつつある。

’05年5月に日本上陸を果たしたGTI。TSIとなる2L直噴ターボは200ps&28.6kg-mを発生。これに組み合わせるのは6速MTと6速DSGとなる。絶対的な速さではR32に譲るGTIだが、走りの刺激や熱さでは、やはりゴルフを代表するモデルであり続けている。また、速さだけでなく適度な快適性をも兼ね備えるという点で、“歴代最強のGTI”と呼べるモデルだ。

R32 ゴルフ史上最強のモデル

3.2Lという、ゴルフとしては掟破りの大排気量エンジンを搭載するR32は、やはり別格。V6であることやその豪華な装備はいわゆる“ダンナ仕様”であることをうかがわせるが、その性能は決して侮れるものではない。それどころか、250psものパワーを4モーションで余すところなく路面に伝え、安全かつ容易に非日常的なスピード領域まで引っ張るあたりは、GTIに優るとも劣らないスポーツ性を感じさせる。その性能はあきらかに過剰だが、そこのところが少なからず贅沢感を産み出していることも確かだ。

’06年2月登場のR32は、250ps&32.6kg-mを発揮する狭角V6ユニットを搭載。これに4WDの4モーションを組み合わせるその走りは、まさに“ゴルフ史上最強”と呼ぶに相応しい。ミッションは6速MTおよび6速DSGを用意する。また、最新モデルでは新デザインのアルミホイールやダークティンテッド・ガラスをリヤに採用するといった小変更を受けている。

最後にお伝えしておきたいのは、ベーシックのE、GLiも、近くTSIユニットに換装される見込みであることだ。TSIに換装ということは、ミッションもすべてDSGになるということ。DSGはストップ&ゴーを繰り返すといった渋滞のなかでは、クラッチミートがややラフに感じられて煩わしいところがないでもない。もしあなたがトルコンオートマチックのあの滑らかさを求めるのなら、いまのうちにディーラーに向かうことをオススメする。

取材協力=フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
リポート:小倉正樹/タイトルフォト:赤松 孝 宮門秀行

VW GOLF FAN Vol.14から転載

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2021/01/24 12:00

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