毎年違うデザインのホイールを作ってほしい
「クルマにとってホイールは、とても重要なパーツなんですよ。ホイールが変わるだけで、クルマを買い換えて頂けるお客様もいるくらいに。ですから私がレクサスにいるときは、BBSに『毎回違うテーマを掲げるので、毎年違うデザインのホイールを作って欲しい』とお願いしていました」
こうしてレクサスに登用されたBBSホイールは年々細く、そして美しく進化を果たしていった。またこうすることで大径ブレーキが放熱性を高めると共に、その性能をアピアランスとしてアピールすることができたのだという。
「アルミを鍛造することでホイールの強度が高まると、衝突安全に対する要件までもが変わってきます。また靭性(粘り強さ)が出ることで、乗り心地も良くなる。こうした条件を製法によって色々組み合わせられるのが、BBSのすごいところだと思います」
すでにBBSでは、その“靭性”をコントロールする領域にまで来ているのですか?
「はい。ご存じの通りタイヤは、年々扁平率が低くなって、エアボリュームが少なくなってきています。その状況で優れた操縦性と快適な乗り味を両立するために、靭性をコントロールしています」
ちなみに、今日乗っていらっしゃったアバルト124スパイダーはご自身のクルマですか?
「これは世の中がこんな状況になったので、仕事で移動するために春頃手に入れたんです」
もともと欧州車はお好きだったのですか?
「ええ。昔はアルファ156にも9年ほど乗っていたほど、イタリア車は好きなんですよ。そしてボクも『F』をやっていたので、このクルマはちょっと興味があったんです。マツダ・ロードスターをベースにハイパワーなエンジンを積んで“アバルト化”している。どんなことをやってるのかな? って見てみたかったんですよね」
矢口さんは毎月1000km以上の道のりをこのアバルトで走るのだという。
今回アバルトに装着されているホイールは、どういう理由から選ばれたのですか?
「アバルトはブレンボブレーキを装着している関係から、ロードスター用ホイールが装着できない。ですからこれをクリアするタイプとして、『LM』を選びました」
ご存じLMは、1994年から発売され続けているBBSのロングセラーホイール。その名の由来は当然、「ル・マン24時間耐久レース」。この歴史あるレースで装着されてきたBBSホイールのデザインをベースに、2ピース構造を与えた鍛造ホイールである。
「このクルマは目地段差などでの乗り上げ(バンプ要件)がちょっと苦手なのですが、LMに換えたら乗り心地が良くなりました。あとステアバランスと接地感が向上したので、普段の道がきれいになったように感じられましたよ」
最後に、これから矢口さんがBBSに実現して欲しいことがあれば教えていただけますか?
「クルマ屋の立場として言えば、その性能を維持したまま、さらに軽さへ挑戦して欲しいですね。あとは空気圧コントロールの自由度を、ホイールで高めるとか。その他にも空力や冷却性能に貢献するデザインを採用したり。インホイールモーターの時代が来たら、そのモーターを守って上げるのもホイールの役目になるでしょう。
自分は好き勝手言うだけですから気楽なのですが(笑)、それでもサプライヤーの人たちは常に今と向き合っていて忙しいですから、先のことを考えるのはなかなか難しい。それは私も現役のときに感じていたことなので、皆さんに刺激を与えられるアイディアを色々出して、自動車業界へ貢献していきたいと思います」
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