新型ポルシェ911のテクノロジーを詳細解説!「NEW 911 TECHNOLOGY ILLUSTRATED」

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2019/09/18 12:00

いうまでもなく技術的にも新機軸が数多く採用されているタイプ992。ここでは改めての新型911に採用されたテクニカルハイライトを解説する。

新型911テクニカルハイライト解説

BODY ボディ:アルミニウムの割合が増え、さらに頑丈なボディに
最新世代のMMBプラットフォームを採用する。先代モデルではスチールの割合が63%だったが新型では30%と半分以下になった。外板パネルはバンパーをのぞけば、フロントボンネットやフェンダー、およびリアエプロンにいたるまで完全にアルミ製。またロッカーパネルやフロア補強材などにも約25%にアルミ押し出し材を使用。ピラーやルーフフレームなど乗員を包みこむ構造部品には高強度熱間成形スチールを採用。初のカーテンエアバッグも搭載する。ねじれ率および曲げ特性において先代比で5%向上しながら、ホワイトボディは単体で240kgと12kgの軽量化を実現している。

ENGINE エンジン:ターボチャージャーを刷新しパフォーマンスを向上
新型の水平対向6気筒エンジンは、ガソリンパティキュレートフィルター(GPF)を装着することで最新の排ガス規制に準拠する。一方で電気制御式ウエストゲートバルブを備えた新型の大型ターボチャージャーはタービンの直径を3mm大きく48mmに、コンプレッサー側も4mm増え55mmへと拡大しシンメトリーにレイアウト。インタークーラーも再設計することでエンジンの真上に配置を変更。新開発の軽量鋳造マニホールドの採用や圧縮比の向上、そしてピエゾインジェクターの初採用により、出力やレスポンスが向上している。カレラSの最大ブースト圧は約1.2barに到達する。

TRANSMISSION トランスミッション:完全新開発の8速デュアルクラッチトランスミッションを採用
ポルシェの2ドアスポーツカーとしては初の8速ポルシェドッペルクップルング(PDK)を採用。991の7速から1速を低く(ギア比4.89)、8速を高く(0.61)へとギアレシオを広げることで効率化を図っている。また制御オイルポンプおよび改良型摩擦調整剤の採用で出力損失が低減、よりスムーズな変速を実現。最高速度には6速で到達する。またクイックシフトファンクションを新採用しており、マニュアルモードおよびスポーツプラス選択時のシフトアップの際に作用する。特に高回転および高負荷時にその効果を発揮し、素早いレスポンスとギアシフトを実現する。

AERODYNAMICS エアロダイナミクス:さらに進化したアダブティブエアロダイナミクス
新型のアダプティブリアスポイラーは、走行状況および選択された走行モードに応じて、ふたつのポジションに変化し、空力効果が働く範囲が45%増加している。90km/hを超えるとエコポジションに、150km/h以上の速度に達するとパフォーマンスポジションに移行する。そしてフロントのクーリングエアフラップは、フラップは温度、負荷および速度など状況に応じて開閉。70~150km/hの範囲ではフラップは完全に閉まっており燃費を低減。150km/hから開き始め、170km/hでは全開になる。リアスポイラーと連携し、高速での最適な空力バランスを実現する。

SUSPENSION サスペンション:さらにスポーティで快適になったPASM
サスペンション形式はフロント:マクファーソン・ストラット、リア:マルチリンクと991を踏襲する。カレラSではフロントトレッドを46mm、リアトレッドを39mm拡大し、フロントに20インチ、リアに21インチの前後異径のタイヤをはじめて装着する。ポルシェアクティブサスペンションマネージメント(PASM)も徹底的に改良。磁力による無段階調整可能な制御バルブを介して、路面からの入力に対し数ミリ秒以内に減衰力が立ち上がるため、以前のシステムよりも快適性も向上している。またステアリングのギア比は11%高められ、よりクイックな操舵フィールとなっている。

ル・ボラン2019年10月号より転載

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