ライントレース性ではJCWの勝利。ABSの安定制御で制動距離ではGTI
MINI JOHN COOPER WORKS
●制動距離:58.5m(★★★★☆)
フロントタイヤは少し摩耗がある状態でテストを行なったが、内圧が310kPaと高めのランフラットタイヤを履くため、期待していなかったが、ブレーキとステアリングを同時に操作すると、舵の効きが素晴らしく、40Rのラインに近いところを正確にトレース。58.5mで停止した。進入初期段階で軽くハイドロプレーニング現象は起きたものの、ライントレースは満足できるレベルだった。ステアリングをやや先行させた2回目は、20%くらい制動距離が伸びてしまい、どうもABSが低μ誤判定したようである。雨の日はまずブレーキをしっかりと踏んでから、ステアリングで回避する方がいいだろう。
VOLKSWAGEN POLO GTI
●制動距離:54.0m(★★★☆☆)
1回目のテストで、ステアリングとブレーキを同時に操作すると、フロントタイヤが”スッー“とアウト側に持っていかれるような感覚があった。タイヤ溝は十分にあったが、転がり抵抗の低いタイヤを採用しているのか、結果的に初期のライントレース性がやや甘く、終始アンダーステア気味の挙動を示した。最終的に車体はイン側に向き、元のラインに戻ってきたが、トレースの過程ではアンダーステアが目立った。フォルクスワーゲンは、先代のゴルフからブレーキングした際に、絶対にスピンしないようにABSが制御をする。2回目、ステアリングを先行してブレーキを踏んでも、その制御に変わりはなかった。
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