新世代骨格の「SGP」を採用、走りのクオリティが大幅アップ
乗用車(ワゴン)とSUVのクロスオーバーとして根強い支持を集めている「スバル・アウトバック」が6代目へとリニュアル。現在開催中のニューヨーク・ショーでワールドプレミアされた。日本ではアウトバックという名称だけでなく「レガシィ」も併用、「グランドワゴン」や「ランカスター」と名乗っていた時代もあるが、”主戦場”のアメリカでは一貫してアウトバックを名乗り、3代目まではセダンボディもラインアップされていた。また、乗用車とSUVのクロスオーバーというとオジサン世代のクルマ好きはクライスラーに吸収される前のAMC(アメリカン・モーターズ)が販売していたイーグルを思い浮かべる人も多いはずだが、ワゴン+SUVという形態を市場に定着させたのは間違いなくこのクルマ。それは後にボルボやアウディ、最近ではメルセデス・ベンツも同種のモデルをリリースしていることを見ても明らかだろう。
さて、そんなアウトバックの新型だがボディサイズは全長4860×全幅1855×全高1660mmでホイールベースは2745mm。日本の現行型と比較すると全長が40mm、全幅は15mm、そして全高が55mmの拡大となる一方、ホイールベースは変わらずというサイズ感。北米仕様との比較なので、遠からず登場するであろう日本仕様の数値も同じになるかどうかはわからないが、若干ながら大柄になっていることは確かなようだ。また「定番モデル」という地位を確立しているからなのか、スタイリングは典型的なキープコンセプト。正直なところ、写真で見る限り変わり映えがしない、という印象もなくはない。
だが、中身は進化している。その骨格には新世代プラットフォームのSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を採用。先代比では各部の剛性が飛躍的に高められ、操縦安定性や快適性が大幅に向上しているという。また、ボディ骨格を強固に組み立ててからアウターパネルを溶接するフルインナーフレーム構造の採用により高剛性化と軽量化を両立。これも動的質感の向上に大きく貢献しているとか。加えて足回りはアルミ製ロワアームの採用などで軽量化。新設計ダンパーを組み合わせることでハンドリングと乗り心地にも磨きをかけている。また、クロスオーバーモデルながら最低地上高を本格SUV並みの220mm(ちなみに日本仕様の現行型は200mm)としているあたりも真面目な作りといえるだろう。
北米仕様の新型に用意されたエンジンは、2.4Lの水平対向4気筒直噴ターボと2.5L水平対向4気筒直噴自然吸気の2タイプ。最高出力は、前者が260hp/5600rpmで後者は182hp/5800rpm。最大トルクは、同じく376Nm/2000~4800rpmと239Nm/4400rpm。トランスミッションは、いずれもリアルトロニックを名乗るCVTを組み合わせる。駆動方式は、もちろんスバル自慢の4WD、シンメトリカルAWDだ。
この新型アウトバック、アメリカ仕様はインディアナ工場で生産され今年の秋から販売が開始される予定だ。
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