フォルクスワーゲン4モーション雪上試乗会2019
フォルクスワーゲンが4モーションモデルの雪上試乗会を長野県の斑尾高原で開催した。いま旬のティグアンやパサートオールトラックなど最新モデルの制御と挙動の違いを試してきた。
フォルクスワーゲンの乗用車初の4WDは、1984年にビスカスカップリングを採用した「パサート・ヴァリアント・シンクロ」である。そして、日本にはじめてフルタイム4WDモデルが導入されたのは、1987年7月に販売を開始した「ゴルフ・シンクロ」だ。このモデルは当時世界的に関心が高かったビスカスカップリングを採用したモデルで、同じエンジンの前輪駆動のゴルフよりも登坂力、牽引力とも大幅にアップしていた。
その後、1996年に登場した5代目のパサート・ヴァリアントは、センターディファレンシャルにビスカスカップリングに代わりトルセンデフを搭載し、駆動トルクを前後輪へと自動的に振り分ける構造となった。そして、世界に先駆けてハルデックスカップリングを採用した、4モーションが「ボーラ」に搭載され誕生する。2000年に日本でも「ボーラV6 4モーション」を皮切りにさまざまなモデルに搭載されたのだ。
SUVらしからぬスポーティな一面も
今回の雪上試乗会では、第5世代のハルデックスカップリングを採用した、ティグアンTDI 4モーションを特設コースで走らせることができた。まず、路面に合わせて最適な制御を行なう「4モーションアクティブコントロールスイッチ」を「スノー」にして走らせると車両の挙動がつかみやすく、安心して雪道を走ることができた。「スポーツ」はタイヤグリップを最大限に引き出すため、タイトコーナーが中心だった試乗コースを苦にしないほど。定常円旋回では、ESCが解除になる「オフロード」で走行したが、積極的に振り回すとSUVらしからぬスポーティな一面を披露してくれる。
今回、フォルクスワーゲンの4モーションという武器を駆使して、低速かつ安全な状況でクルマをコントロールすることの面白さや、悪路での走破性の高さを改めて実感できた。
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