走行モード選択システムには「ドリフト」モードも!
3代目フォード・フォーカスのホットモデル「RS」の1号車が1月15日、ドイツのザールルイ工場でラインオフした。初公開は2015年3月のジュネーブモーターショー。搭載する2.3リッター4気筒ターボ「EcoBoost」エンジンは350ps/440Nm(オーバーブースト時は470Nm)を発生し、シャシーには駆動力配分を自動制御するトルクベクタリング機能を備えた4輪駆動を採用している。
歴代最強の出力は、大容量コンプレッサーを備えた低慣性ツインスクロールターボチャージャー、テールパイプに可変バルブを備えた排気系、コア100mm厚の大容量空冷インタークーラーなどによって達成。2000rpmから4500rpmの広い範囲で最大トルクを発生し、0-100km/h加速は4.7秒、最高速165mph(約266km/h)という強烈なパフォーマンスを誇る。
トルクベクタリング機能は、エンジンが発生したトルクを最大70%まで後輪に配分し、さらにそれを最大100%まで左右輪のどちらかに、操舵角やアクセル開度、前後左右の加速度やタイヤの回転速度などを毎秒100回以上のサイクルでセンシングして最適に振り分けるというもの。コーナリング時には外側の後輪に大きな駆動力が配分され、旋回性能が高められる。
多彩なドライブモードも特徴で、通常走行用の「ノーマル」、スポーツ走行用の「スポーツ」、サーキット走行に最適化した「トラック」、サーキットで振り回す走りを楽しめる「ドリフト」の4つが用意された。各モードで4WDやスタビリティコントロールの制御、ダンパーの減衰力、パワーステアリングの重さ、エンジンの出力特性、テールパイプの可変バルブなどの設定が変更される。
欧米では春にも販売開始される予定で、スタートプライスは米国が3万5730ドル(約417万円)、欧州は4万ユーロ(約510万円)。例によって日本への正規導入は未定だが、これまでの2世代では実現しなかった「日本仕様フォーカスRS」に、今度こそ期待したい。
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