「共演」は英国の人気TVドラマ
ボルボ・カーズは、007シリーズのボンド役でも知られ昨年亡くなった俳優のサー・ロジャー・ムーアが所有し、英国のテレビ・ドラマ「セイント」にも登場した1967年製の「ボルボ1800S」をドイツのエッセンで開催される「テクノ・クラシカ・エッセン」に展示する。期間は3月21日~25日の5日間。
この1800Sは、1966年にスウェーデンのトースランダ工場で生産されたもの。ボディカラーはパールホワイトで、希少なオリジナル「トランケイテッド」スポーク・デザインのミニライト・ホイール、ヘラー製フォグランプ、ボルボ製ウッドステアリングが装備されていた。
そして、車内は「セイント」撮影時の状態のまま。ダッシュボードの温度計、スタジオ撮影の際に乗車する出演者に冷風を送るための独立したインテリアファンが取り付けられている。
ムーアは、この1800Sの最初の所有者として登録され、ロンドンの車両登録番号である「NUV648E」は1967年1月20日に発行。以来、しばらく愛用することになる。
そして「セイント」で有名な「ST1」のナンバープレートを付けて、1967年2月に撮影されたエピソード「ダブルダイヤモンド」でデビュー。1969年のシリーズ終了まで、主人公サイモン・テンプラーの愛車として使われた。その後、俳優マーティン・ベンソンに売却された後、何人かの所有者の手を経て2000年代初めにほぼオリジナルの状態にレストアされた。
ちなみに「セイント」は、作家レスリー・チャータリスの1920年代の作品に登場する主人公サイモン・テンプラーの別名で、小説セイント・シリーズは一連の映画作品を生み出し、後に人気を博す英国ITCテレビ制作のテレビ・ドラマの原作にもなった。このテレビ・ドラマは1962年10月から1969年2月までに118のエピソードを放映、英国とアメリカで大きな成功を収めた。後に80か国以上で配給され、ロジャー・ムーアが演じたセイントはいつも白いボルボP1800クーペを運転していた。
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