どデカい迫力ボディをとことん味わおう!AMT製プラモ「1966年型ビュイック・ワイルドキャット」【モデルカーズ】

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エレクトラ225に次ぐフルサイズ・ビュイック

ビュイック・ワイルドキャットの名は、初め1950年代にショーカーとして現れ、市販車のラインナップには1962年型から用いられている。フルサイズの中間モデルであるインビクタの2ドア・ハードトップに設けられたスポーティ・バージョンがそれで、1963年型では単一モデルに進化。と言うよりはインビクタがワイルドキャットに名を改めた形で(この年だけワゴンのみインビクタを名乗る)、上からエレクトラ225、ワイルドキャット、ルセイバーという1960年代フルサイズ・ビュイックのラインナップが完成した。

1966年型ビュイックは前年型を多少のデザイン変更で踏襲したものだが、GS(=グランスポーツ)がスカイラークだけでなくワイルドキャットやリビエラにも用意されるなどの展開があった。ワイルドキャットのホイールベースはエレクトラ225と同じ126インチ(3200mm)だが、リアフェンダーの造形が異なる分、全長は少し短い。ちなみにルセイバーはホイールベース123インチ(3124mm)である。ボディは4ドアのセダンとハードトップ、2ドアのハードトップとコンバーチブルの合計4種。前述のGSのほかに、カスタムというオプション・パッケージもあった。

とにかくのびのびしたボディの格好良さを楽しもう!
ワイルドキャットの1966年型は、今までに2社からプラモデル化されている。ひとつはハセガワ、もうひとつがAMTだが、ここでご覧頂いているのは、後者のAMT製1/25キットを制作したものだ。作例で用いたのは2001年の中国製バージョン(品番31222)。元は1966年当時のアニュアルキットで、カスタムパーツが色々と(2種類の前後グリル、サイドエギゾースト、フューエルインジェクションやバルブカバーなど)付属する。
ボディはこの頃のGMフルサイズ車共通ののびのびした感じがよく出ている。ワイパーやルーバー等のモールドもシャキッとしていて、最近のキットよりむしろ好感が持てるが、しかしながら問題もいくつかあって、ひとつめは、ボディとシャシーを結合するピンの穴がズレていることだ。タイヤの位置を基準にチェックすると、後方のピン穴が正しく、前方のピン穴が2mm程ズレている。ピンを使わずに接着するか、ラジエターウォールをボディから切り離し正しい位置に接着し直すかのどちらかとなるが、作例ではラジエターウォールをプラ板で作り、ラジエターをジャンクパーツから流用して、この部分を作り直している。

ふたつめの問題は、サイドモールがやけに太いこと。色々と調べたが、このような太いメッキモールの写真は見つからなかった。作例では最下段のモールを削り取り、2本モールに改修している。この方が印象としてもスッキリした感じだ。インテリアはこのキットの一番の欠点で、1965年型のものになっている。これは1965年型の金型を外観中心に改修して1966年型にしたためであろうが、対処するならインテリアを作り直すしかない。

シャシーには特に問題はないが、エキパイが左右とも短いので、プラ棒で延長する必要がある。グリル等はボディとのフィッティングが良くないので、充分な調整が必要。ボディカラーはビュイックらしく渋めのものを、ということでカラーコードVの「SHELL BEIGE」をチョイス。クレオスのC44タン、C1ホワイト、C2ブラックで調色した。内装はブラックトリムとしたので、C33つや消しブラックとC92半つやブラックを用いている。ステアリングコラムのレバーとドアのロックノブには虫ピンを使用。

メッキトリムはベアメタルを使用、ルーバーのトリムはガイアカラーのスターブライトシルバーを筆塗りした。エンジンはアクスルのシャフトが貫通するタイプのものなので、その孔を塞いでいる以外、手は加えていない。各パーツの合いは調整が必要で、モールドの良くないパーツは手持ちの不要パーツを流用した方が早いだろう。パイピングはプラグコードのみ、バッテリーは右側に接着する指示だが、実車は左に取り着けられているので、作例もそのように改めた。

 

作例制作=周東光広/フォト=羽田 洋 modelcars vol.168より再構成のうえ転載

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2022/05/21 17:00

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