2022年中国での発売を皮切りにグローバルで順次適用を拡大
ホンダは10月13日、車両周辺の死角をカバーし、交通事故の回避やドライバーの運転負荷の軽減をサポートする全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360(ホンダ センシング サンロクマル)」を発表した。こちらは従来のシステムよりさらに進化したもので、センシングの範囲を車両の前後のみならず、全方位に広げたHonda SENSING 360の適用を2022年に中国で発売する四輪車から開始し、2030年までに先進国で発売する全モデルへ展開することを目指すという。
ホンダは道を使う誰もが事故に遭わない社会の実現を目指し「Safety for Everyone」のスローガンのもと、ハード・ソフトの両面で安全技術の研究開発に取り組んできた。現在、量産車で展開をしている安全運転支援システムHond SENSINGは2014年の誕生以来、その機能を進化させながらグローバルでの適用を拡大し、さまざまなシーンにおけるお客様のドライブをサポートしてきている。
Honda SENSING 360は現行のHonda SENSINGの単眼カメラに加え、フロントと各コーナーに計5台のミリ波レーダーを新たに装備することで、360度センシングを実現。これにより、従来の運転では目視での確認が難しかった車両周辺の死角をカバーし、他の車両や歩行者との衝突回避や運転に伴うドライバーの負荷の軽減をサポートする。また、開発においては自動運転レベル3技術の研究開発で培われた知見やノウハウも生かされている。
ホンダは2050年に全世界で同社の二輪車、四輪車が関与する交通事故の死者をゼロにすることを目指している。これからも、二輪車と四輪車を手掛けるホンダならではの強みを安全技術の研究開発に生かし、”事故に遭わない社会”の実現をリードするため、真摯に取り組んでいくとのことだ。
【Honda SENSING 360の主な特長】
●衝突軽減ブレーキの進化
一般道の交差点などで、右左折をする際に車両や歩行者を検知し、接触の危険性がある場合は、衝突軽減ブレーキ(CMBS:Collision Mitigation Braking System)が作動。従来のHonda SENSINGのCMBSをさらに進化させ、検知範囲を前方から全方位に広げることで、交差点の出合い頭における衝突回避・被害軽減を支援する。
●前方交差車両警報
一般道の交差点などで、低速走行をしているとき、または停車状態から発進をする際に、左右前方から接近する交差車両の情報をドライバーへ通知。自車と交差車両が接触する危険性がある場合は、システムがドライバーへ音とメーター表示で危険を警告し、衝突回避の運転操作を促す。
●車線変更時衝突抑制機能
車線変更をする際、後方から接近する隣車線の車両との衝突回避を支援します。ミラーの死角から近づく後側方車両との接触の危険性がある場合、システムがドライバーへ音とメーター表示で危険を警告し、衝突回避のためのハンドル操作を支援する。
●車線変更支援機能
高速道路や自動車専用道で、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC:Adaptive Cruise Control)と車線維持支援システム(LKAS:Lane Keeping Assist System)が作動中に一定の条件を満たした状態でドライバーがウインカー操作をすると、システムが車線変更に伴うハンドル操作を支援する。
●カーブ車速調整機能
高速道路や自動車専用道でACCが作動中にカーブを走行する際、適切に車速調整をする機能。フロントカメラによってカーブ手前で車線の曲率を前もって読み取り、ドライバーにとってスムーズでなめらかなカーブでの走行を支援する。
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