ボルクレーシングが育む技術や思想はスポーツカーだけのものではない。重量級ボディにしてタフな用途にも耐えうるプレミアムSUVにも相応しい。大人っぽく落ち着いた雰囲気を含めて世のSUV勢に似合うG025GCに迫る。
Gシリーズの高性能が重量級SUVを支える
レイズの「The concept is racing.」という主義主張を体現する屋台骨こそボルクレーシングである。TE37という不屈の名作を持ってスポーツホイールの代名詞となった。TE37という技術的、精神的な拠りどころを軸にして、ボルクレーシングは今や一大ラインナップを構築する。
スポーツホイールとしての直球勝負をするボルクレーシングにあっても、中には異例の存在がいる。その名もG025GCだ。軽量性能を突き詰め、次いで最適な剛性確保に着目して鍛え上げてきた一連の技術蓄積は、決してスポーツカーに活かされるだけではない。G025GCは巷に増殖するプレミアムSUVやラージミニバンへと向けて開発された。
もともとGシリーズは“オトナボルク”と称される。クルマ固有の質感と走行性能を味わう大人が嗜むハイエンドモデルという立ち位置を持つ。看板モデルとしてG25、G025と進化を続けるが、その派生版がG025GCだ。名前の由来である2×5本スポークは、重量級への装着を見越してより骨太さを強調させたものへ。とはいえシャープかつ繊細なスポークデザインや、大きく取られたウェイトレスホールなどG025らしさは健在だ。繊細なのにたくましくて、弱々しい感じを抱かせない絶妙なデザインだと思う。
もちろん骨太になったのはスタイルの面だけではない。3トンに迫るボディを難なく受け止める耐荷重性能を持たせ、静粛性や乗り心地の向上にまで気を配る。JWL基準よりもはるかに要求性能を厳しく設定したというレイズ独自の鍛造ホイール強度基準「JWL+Rスペック2」をクリアすることが何よりの証明材料だ。
大口径化する新型車トレンドを見据えてサイズは22インチのみ。それでもランクル300&レクサスLX600に対応する6ホール(6×139.7)から、メルセデスながらP.C.D130を採用するGクラスまで網羅する。このAMG G63を例に挙げると、前後とも純正AMGホイールと同じ10.0J×22インチにして、305/40R22を組み合わせる。オンロード系ドレスアップとして考えても成立するし、あえてオフロードタイヤを組み合わせても似合いそうだ。「悪路を踏み抜いてもへっちゃら」という信頼耐久性があるからこそ、そのコーディネートには幅がある。より優美に仕立てるのならシャイニングライトメタルという色味も用意される。
できればカッコいいホイールを装着したいと、ほとんどの人は考える。ところが、スタイルやマッチングだけではなく、そこに実性能を伴うものを、となると話は難解になる。ボルクレーシングはそのテーマと数十年来向き合い続けてきた。
ボルクレーシング一連の作品は、トコトン性能を追求するからこそ、自然と“機能美”が備わる。その性能と機能美を味わえるのは決してスポーツカーユーザーだけではないことを、G025GCを通して知った。ボルクレーシングの鍛造芸を持って、レースシーンやスポーツカーカルチャーだけでなく、世界中のタフギアも支えていく。そんなスポーツホイールの新時代を、レイズは自らの意思を持って開拓し始めた。
VOLK RACING G025GC
◎サイズ/価格(税込)
22inch×9〜10J/151,250円〜161,150円
◎カラー
シャイニングライトメタル(SI)/ブラストブラック2(BT)
◎対応車種
メルセデスAMG G63/ポルシェ・カイエンSハイブリッド/テスラ・モデル3 モデルY/その他国産車等
問い合わせ先=レイズ TEL06-6787-0019 https://www.rayswheels.co.jp
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