現行モデルで半世紀以上の歴史に幕!AMT製プラモ「2016年型シボレー・カマロSS」でその復活劇を追体験【モデルカーズ】

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先代より大幅に重量ダウン・剛性アップ!

フォード・マスタングに対抗するスペシャリティカーとして生まれたシボレー・カマロ。1967年のデビュー以来3度のモデルチェンジを経たカマロも、2002年にひとまず生産停止となり、ついに車種ごと消滅かとも思われたが、なんと息を吹き返したのであった。

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2006年のデトロイト・ショーではカマロ・コンセプトなるショーカーを次期モデルとして発表、そして2009年、ついにカマロは復活したのである。カマロ・コンセプトほぼそのままの姿で、五代目モデルが発売されたのだ。六代目となる現行カマロが発表されたのはそれから6年後、2015年のことである。

この年、翌年(2016年)型として発売された現行カマロは、ひと目で分かる通りのキープコンセプトモデルだが、実際にはプラットフォームから完全に新設計されており、先代よりも21%の軽量化と、28%の剛性アップを実現していたという。ボディは2ドア・クーペとコンバーチブルの2種類、ホイールベースは110.7インチ(2812mm)で、サイズ的には先代より小型化されている。

グレードは大きくLTとSSに分かれ、外観ではフロントバンパーのデザインで差別化。搭載エンジンは2L 4気筒ターボ(275hp)と3.6L V6(335hp)の2種類がLTに、6.2L V8(455hp)がSSに組み合わさされ、駆動方式は無論FRとなる。さらに2017年モデルでは、このV8にスーパーチャージャーを組み合わせた(650hp)ZL1も加わった。

2018年モデルではさらにZL1 1LEも登場。これはさらにサスペンションなどをハードなセッティングとしたもので、ニュルブルクリンクにて北コースでのラップタイム7分16秒04を叩き出している(ZL1よりも13秒56速い)。2019年モデルでフェイスリフトを実施するなどしたが、そののち、2024年1月には生産を終了することがアナウンスされている。

プリント済みのウィンドウには感心ながら、インテリアの収まりには注意!
この六代目カマロは、AMTから1/25スケールのプラモデルとして2016年型、2017年型が発売された。ここでお見せしている作例は、リリースされたばかりの2016年型を制作した作品で、自動車模型専門誌「モデルカーズ」の251号(2017年)に掲載されたものだ。以下、その時の解説(作例の作者・畔蒜氏によるもの)をお読みいただこう。

「AMT久々のニューキットは、フルモデルチェンジした六代目カマロ。この作例を完成させた後、以前作ったレベルの2010年型と並べてみて、初めて気がついた。確かにフロント周りがより精悍になり、ボディ中央部が引き締まってコークボトル感が増したが、五代目の雰囲気を多く踏襲している。

裏返してみて、シャシーやサスペンションの違いに進化の程を実感する。キットは6.2L V8エンジンを搭載するSSをモデル化、エンジンフードは取り外し可能で、足周り、インテリアは過不足のない標準的なパーツ構成である。

プロモーショナルモデルとパーツを共有しているらしく、主なパーツ同士の組み立てはスナップフィットによるところが多い。フロントタイヤがステアリングするのもプロモのためだろう。残念ながら、タイロッドとナックルアームの連結部分が太く、玩具のような感じだ。

肝心のプロポーションは悪くないものの、エッジがややダルで、裏側のモールドの関係で小さなヒケが数カ所見受けられた。小さなヒケの修正は瞬間接着剤やシアノンを用いると手早くできる。塗装の前に、ボディ全体を1000番程度のペーパーヤスリで仕上げておくと良いだろう。

ただし、随所に現行カマロの特徴的なキャラクターラインがあるので、それを崩さないように注意が必要。特にフロント周りは複雑なキャラクターラインがあるのに、エンジンフードとのフィッティングが今一歩だ。この辺りは六代目カマロのアイデンティティなので、そのラインを意識しながらブラッシュアップしたいところだ。

パーツを塗装したら、組み立てはパチパチととても簡単。しっかりと組み立てるには、やはり接着しておいた方が良さそうだ。この時、差し込み部の穴を若干広げておくか、ピンの方を削っておく。各ウィンドウの黒枠とテールランプの透明レッド部分は塗装済みなのがありがたい。

また、リアウィンドウの細い熱線も、おそらくタンポ印刷で再現されている。インテリアを組んでシャシーの所定の位置にセットしたが、ダッシュボードの周辺がボディのAピラー付け根と干渉して、インテリアの収まりが悪い。仮組み時にインテリアのサイドパネルを組んでいなかったので発見が遅れた。

もしこのような現象が起こったら、インテリア左右の両サイドのパネルの前部で、ダッシュボードとつながる三角形の部分をカットして、インテリアがボディ内に納まるようにする。また、インテリアとシャシーの接合部のピンをカットして、シャシー上でインテリア全体が2mmほど前に来るように位置を調整すると良い。これらの対策を行っても、外から覗ける所で不都合はなかった」

作例制作=畔蒜幸雄/フォト=服部佳洋 modelcars vol.251より再構成のうえ転載

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2023/11/27 17:40

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