ポルシェのブランドアンバサダーであり､グランドスラム優勝者でもある

エマ･ラドゥカヌ｡中国･瀋陽の祖母の台所での麻雀の夕べで鋭意充電中｡

エマ・ラドゥカヌの「WTAツアー」復帰の旅は、彼女を瀋陽へと導いた。中国北東部にある人口900万人以上のこの都市は、彼女の母親の故郷だ。遼寧省の省都を訪れながら、2021年の全米オープンで優勝して大ブレイクした20歳のイギリス人女性は、家族と多くの時間を過ごしているだけではない。何度も怪我と手術を経験した彼女は、世界中のテニスファンが待ち望むカムバックのために、中国で活動を続けている。

――エマ、4年ぶりの中国訪問ですね。中国に戻ってきた感想は？
「ここ中国が本当に大好きよ。物心つく前から毎年夏に3週間ほどここで過ごしていたし、ここに戻ってくるととても心地よく感じます」

――瀋陽に来た理由は？
「母の故郷である瀋陽に、家族たちを訪ね、文化に再び浸るためです。特に瀋陽の料理には誇りを持っています。瀋陽の料理は最高で、私が育ってきた中で最も好きなもののひとつです」

【写真13枚】タイカンを駆る20歳、エマ・ラドゥカヌ。 

――麻雀はやってみた？
「最近麻雀を覚えたんだけど、瀋陽のおばあちゃんや叔母さんの家のキッチンのテーブルを囲んで、家族と遊んでいるときが一番くつろげるし、本当の自分を感じられるんです」

――あなたはグランドスラムのチャンピオンです。女の子や女性にテニスを勧める理由は何ですか？
「テニスは、手と目の協調性、フィットネス(方向転換のため、有酸素運動としてはほとんどのスポーツに勝る)、素晴らしい社会的スキル、そして人格と規律を養うのに最適です」

――テニス界で尊敬する人はいますか？
「大きなインスピレーションを受けたのは、成長期の李娜ですね。彼女の溌剌としたメンタリティと運動神経抜群のフットワークを尊敬していました」

――試合前夜は何をしていますか？
「試合前夜はとてもシンプルに過ごします。できることなら早めにおいしいものを食べて、寝る前に読書をして気持ちを落ち着かせたいです」

――テニス以外にやりたいことは？
「趣味はいろいろあります。麻雀、ピアノ、読書、新しい文化や言語を学ぶこと、モータースポーツ、ドライブ、ダイビングなどです」

――モータースポーツですが、ポルシェのスポーツカーでサーキットを走ったことはありますか？
「はい(満面の笑み)。911GT3で地元のブランズハッチのサーキットを走ったんですが、すごく楽しかったし、マーク・ウェバーと一緒に911カレラSでシルバーストーンを回ったんです」

――今回使用しているタイカンに乗ってみて、どんなことを感じますか？
「加速は非常にスムーズだし、ブレーキングもとても速い。車内も広々としていて、環境にも優しいので、いまの時代に合っていると思います」

――シンデレラを舞踏会に連れて行ったカボチャの馬車がポルシェだったら、どの車種だと思いますか？
「パナメーラかタイカンですかね笑」

――タイカンでドライブするときはどんな音楽を聴きますか？
「リラックスしたいときはジャズ、トレーニングに備えたいときはビートの効いたものなど、気分によっていろいろなものを聴きます」

――休日のリラックス方法は？
「ピアノは習い始めたばかりで、まだまだこれからだけど、弾けるようになるとメロディーがすごく好きになるんです。あと、麻雀を始めて、今は誰とでも楽しめる。それから、やっぱりドライブが大好きですね」