レッドに関してのちょっとした疑問
アオシマ1/24『西部警察』シリーズのマシンRS-3を改造して、近年はめっきり再販のないマシンRSを作ってみようという連載、第4回目である。
今回はタイトルとその画像から分かるように、いよいよボディの塗装だ。レッド/ブラックのツートンが印象的なマシンRSであるが、そのボディカラーが元はガンメタであることは、以前の回ですでに述べた。ベース車にガンメタが選ばれたのは、登場当初のスカイラインRSのテーマカラーがガンメタ/ブラックのツートンであったためかもしれない。
それがレッドへと変えられたのは、画面映えを考慮してという理由も大きかったであろう。マシンRSの前任車であるマシンXは、ボディカラーがブラックであったために夜のシーンでは目立たず、また他の覆面パトカー(劇中では「黒パト」と呼ばれていた)に囲まれたときもひと目では分かりにくかった。類似の逸話として、『マイアミ・バイス』のテスタロッサも「ナイトシーンで分かりづらい」という理由でブラックから急遽ホワイトに変更された、というエピソードが思い起こされる。
さてそうすると、マシンRSに塗られていたレッドは純正のレッドなのだろうか。この点について特に明確な答はないようだが、普通に考えれば、やはり日産の方で純正色を塗ったのであろう。同時に登場したスーパーZも、ゴールド/ブラックのツートンカラーとは裏腹に、ベース車はシルバーであり、この2台の製作はベース車とは異なるボディカラーを塗ることが前提であったのかもしれない。
この頃にはすでにスーパーシルエットの活躍も始まり、スカイラインRSのイメージカラーはレッド/ブラックへとスライドしつつあった。あるいは、そうした事情も考慮した上でのカラー変更だったのではないだろうか。だとすればやはり、塗られているのは純正のレッドと考えるのが自然のように思える。
作中でのボディカラーはすこし朱色っぽく見えるが……?
とは言えドラマ内での姿を見ると、マシンRSのレッドは朱色に近いようなイメージで、R30純正のレッドとは若干色味が異なるようにも思われる。しかし『西部警察』シリーズの映像自体、撮影に使用されたフィルムの特性なのか、あるいはそうした方向で色補正が行なわれていたのか、若干白っぽいような、色味の淡いルックであるとは言える。そこで捉えられたスカイライン純正のレッドは、そういう色味に見えてくるのだろう。
後に加わったRS-1/RS-2はレッドの車両をベースに造られている訳だが、マシンRS転じてRS-3のボディカラーは、それら2台と全く同一に見えるし、3台とも当時から現在まで、雑誌など他媒体での写真では、劇中の朱色っぽい感じではなく、キリッと鮮やかかつ深みのあるレッドに見える。
……このようにボディカラーについて考え始めると、少々キリがない感じになっていくし、今まで述べたところもなんら確定的な根拠はない(どこか他所ですでにボディカラー変更の経緯が明らかになっていたら、お恥ずかしい限りである……)のだが、模型作りにおいては結局、自分のイメージで塗ってしまうのが一番であろう。色調の美しさだけをストレートに考慮して深みのあるレッドに塗るもよし、ドラマ内の印象を重視して朱色っぽく塗るのもよし、だ。
作例のレッドは、ガイアノーツのブライトレッドを下地に塗り、クレオスのレッドを重ね、さらにガイアノーツのプレミアムレッドを塗って仕上げている。さらに下側のブラックも、レッドを少量混ぜて、コントラストがつきすぎないように配慮。こうした心遣いが、美しい仕上がりを支えるのであろう。いよいよ完成が楽しみになってきた。
■関連記事
- ドアを開けて中をよく見せちゃうぞ!アオシマ製プラモ「マシンRS-3」から初期「マシンRS」への戻し改造・第3回
- 1/24の予期せぬ刺客、ハブリー参上!そのスケールには理由があった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第9回
関連記事
DTMのBMWからNASCAR、さらに3輪トラックまで!プラッツ取り扱い海外プラモ、注目の新製品【CARSMEETモデルカー俱楽部】
CARSMEET モデルカー俱楽部
2024.11.15
東風日産、新型EVセダン「N7」を公開!中国・都市部の先進的なユーザーに向けて2025年上半期に発売へ
ニューモデル
2024.11.15
【スクープ】日産「リーフ」の次期型はクーペクロスオーバーボディに一新! 出力&航続距離も大幅に向上へ
スクープ
2024.11.11
爆発!的人気のTVドラマ車両がプラモ界も席捲!?その力を最大化したのは…【アメリカンカープラモ・クロニクル】第38回
CARSMEET モデルカー俱楽部
2024.11.09
愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?
複数社を比較して、最高値で売却しよう!
車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。
手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!
一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!
【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>