世界中で開催されているフェラーリ・オーナーによる一大イベント!
7月1~2日、富士スピードウェイで『フェラーリ・レーシングデイズ2023』が開催された。富士では5年ぶりとなる、フェラーリの主要市場で開催されている、オーナーによる一大イベントだ。全国から650台以上のフェラーリと、1300人以上のオーナーが集結した。ちなみに日本は現在、アメリカに続く世界2位の販売台数を誇るというから、イベントにも力が入る。
このイベントを解説するには、ホームストレートで撮影されたこちらの写真を説明するのが近道だ。前列右からFXX、F1、488チャレンジEVO、296GT3、その後方がデイトナSP3、さらに奥がSP1、SP2、F40、F50、パレードランに参加するフェラーリたちとなる。
フェラーリには『コルサ・クリエンティ』、『F1クリエンティ』と呼ばれるカスタマーがサーキット走行を楽しむプログラムがあり、前者ではFXXプログラムなどを、後者ではF1を購入して(!)走行することができ、今回もその走行枠が2日とも用意された。
また488チャレンジEVOが使用されるのは、ワンメイクレースの『フェラーリ・チャレンジ・ジャパン・シリーズ第3戦』。昨年までのアジア・パシフィックをいったん休止し、今年から日本だけで行われているシリーズで、今季最大となる26台がエントリーした。
296GT3は昨年秋にイタリア本国で発表されたばかりのレーシングマシンで、ル・マンなどに出場するチーム・カーガイが既に走らせているもの。デイトナSP3、SP2、SP1はイーコナ・シリーズと呼ばれる往年のレーシングカーをオマージュする限定車となる。
これに加えピットの特設テントでは、新車および歴代チャレンジ車両を展示し、フェラーリ・クラシケと呼ばれるクラシックカーの認証サービスのブースも設置。さらに6ヵ所(!)のラウンジ、『リストランテ・フィオラノ』(レストラン)、『サービスクリニック』(無償点検)とホスピタリティも充実している。
つまりはクラシックを含めたロードカーからレーシングカーまで、フェラーリの全てを詰めこんだのがこの『フェラーリ・レーシングデイズ』であり、オーナーに向けたホスピタリティも充実させることで、”フェラーリ・ワールド”を存分に楽しんでもらおうという趣向なのだ。
年々クルマのパフォーマンスが進化する一方、それを公道で発揮することがナンセンスとなった昨今、こうした場所の提供は当然のように販売側に求められている。そういった面でフェラーリは一日の長があり、もちろんイベントを作る側の苦労は計り知れないものがあるが、参加者たちのなんだか嬉しそうな表情を見ていたら、自分のその一部になっていることに気がつき、こちらの頬も緩んでしまったのであった。
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