「ホムラを超えるホムラ」としての確固たる自信を込めて命名された、BD(ビヨンドデザイン)シリーズに最新作が加わった。前作である2×10BDおよび2×15BDから2年。ホムラ流の「いま」がここにある。
重量級を平然と受け止める王道デザインの進化形とは
ホムラは国内外を問わずあらゆるプレミアムサルーンを彩り、その機能性と美しさの新たなスタンダードを創りあげるブランドとして誕生した。セダンを主軸として発展し、その後トレンドに呼応してプレミアムSUVやラージミニバンにも照準を合わせたのが、2020年に発表されたビヨンドデザイン(BD)シリーズだ。
今回新たに加わった2×9BDは、ホイールデザインの王道であるクロススポークをベースとしながら、いま一度時代のトレンドに沿ってデザインを再定義し、最新のプレミアムシーンを彩る最適解として送り出されたホムラの自信作である。まず、センターから外側に向かって流れるようなたおやかな曲線に目が奪われた。前作が比較的直線でスッと伸びたスポークラインを描いていたのに対し、前面に向かって張り出すふっくらとした丸みが感じられる。
また9交点のスポークになったことで、スポーク1本あたりの質量感が増えた。にもかかわらず、リムに360度張り巡らされたスポークエンドががっちりと全体を支えているというよりも、柔らかくそっと指先だけが必要な箇所に添えられているかのような印象を受ける。それは華奢で弱々しいというような感じではまるでなく、かえって適度な質量感とともにしなやかな強さを訴えかけてくる。これなら近年ますます人気が高まる重量級SUVにも、重い電池を積んだEVにだってすんなり溶け込みそうだ。
【写真7枚】ホムラの「オトナのスポーツスタイル」コンセプトも織り込まれている
ホムラの基本コンセプトである「オトナのスポーツスタイル」もしっかり織り込まれている。注目すべきはスポークの根元にある貫通孔だ。車両ボリュームに負けないくらいの質量感があるスポークだが、この貫通孔によって軽快さが生まれ、スポーティな躍動感がみなぎっている。
そうはいうものの「オトナの」と付いているだけあって、少し余裕のある大人の感じや落ち着きも同時に実現したい。そこでひと役買うのが、今回2×9BD用として新たに開発されたグレイスゴールドと名付けられた新色だ。光輝材に光が反射してキラキラと輝く部分と陰影との完璧なバランスが、美しいスポークの造形ひとつひとつを立体的に浮かび上がらせる。
これはブラックでは表現しにくいかもしれない。かといってギラギラのゴールドを前面に押し出すような色味にせず、さりげなくゴールドを配合して深みを持たせたというのがちょうどいい。高級感を声高に主張しないのに、気品と落ち着きが生まれ、全体の印象が格上げされる。2×9BDの魅力をさらに引き立てるのにぴったりの色だと思った。
わずか2年でクルマのデザインは大きく変化した。SUV、セダンを問わず、多くが近未来的な表情を持ち、斬新なスタイルを見せる。王道を選べば安心ではあるけれど、それだけではホイールの明日は描けない。2×9BDは、昨日のホムラを超えた今日のホムラを、そして未来のホムラを見せてくれたような気がした。
◆ホムラ「2X9BD」
サイズ/価格:20inch×8.5J/77,000~83,600円(税込)
カラー:グレイスゴールド/リムDC(XAK)グロッシーブラック/リムDC(BAK)
対応車種:メルセデス・ベンツ/BMW/アウディ/その他国産車等
問い合わせ先:レイズ 06-6787-0019 https://www.rayswheels.co.jp/
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