11月3日の文化の日に「富士スピードウェイ」のイベント広場にて開催された「ハチマルミーティング2022 in FSW」。このイベントは1980~99年に販売された車両のオーナーが集う祭典だ。時代でいうと、Z31フェアレディZ、R32GT-Rなどが花形といえるが、商用車やバン、セダンなどなど、あらゆる懐かしいクルマたちは見ているだけでもとても楽しい。ここでは、横浜から来場された長澤さんが所有するスタイリッシュなADバンを紹介させていただこう。
【写真10枚】ハンドル、シフトはすべてNISMO! なインテリアを見る
愛くるしい丸目2灯のヘッドライト、絶妙な車高にカンパニョーロのホイール。しかもスタイリッシュかつ珍しい3ドアのバンということで、白いボディがやけに眩しく見えたのがご覧のADバン。只者ではない佇まいを見せるこのバンだが、聞くところによると、もともとは3年ほど前に格安で譲ってもらったクルマだったという。
FFサニーの初期型と同じ1300ccエンジン!
「このクルマ、会社の知り合いが持ってたんですが、ずっと置きっぱなしで乗らないクルマがあるということで、それを譲ってもらったんです。一桁万円でした」 一桁万円ということは、9万円以下? ということになるが、それにコツコツと手を加えていったということである。 「まず車高調をワンオフで作りまして、マフラーもステンのワンオフですね。カンパニョーロのホイールも一回ハクってもらって、リペイントしています。あとは荷室をフローリング仕様にしてちょこちょこイジってますね」とはオーナー氏。 1989年型のADバン、グレードはデラックスの3ドア。1300ccエンジンはFFサニーの初期型と同じエンジンで、ミッションは4速が組み合わさる。 「4速しかないので最高速は辛いですが、クルマに乗っている感があってマニュアルは楽しいですよね。5速ミッションがあればできれば載せ替えたいと思ってます」とのこと。 初期型ゴルフのようなフロントマスクは、もともと角目だったライトをヨーロッパ仕様の丸目に変更。リアのナンバー灯の位置も輸出仕様と同じ位置に変更したほか、サイドマーカーも同じく輸出仕様の丸型に変更している。 この丸型ライトは初期のADバンにも採用されていたほか、ヨーロッパやタイなどでもよく見かけるクルマなのだそうだ。
もう一台 Y31のグランツも所有
長澤さんはもう一台、Y31のグランツーリスモを新車から31年も乗っているのだそう! こちらは足回りやマフラーなど、ある程度全部仕上げているのだが、それ以上やってしまうと族車っぽくなってしまうということで、ADバンとともに車検が通るレベルの改造にとどめていると話していた。 クリーンでシンプル。輸出仕様のテイストが入った大人仕様のADバン。何気ないカッコよさは、長澤さんの細部にまでわたるこだわりによるものであった。