アウディのカッコイイクーペSUVをお望みなら
8年ぶりにフルチェンジしたアウディQ3にQ初のスポーツバックが登場した。これまでのスポーツバックは、3ドアハッチバックやセダンに対するスポーツワゴン風5ドアだったが、Q3スポーツバックはテールゲートを寝かしたクーペ風の5ドアだ。最低地上高は変わらないが、ルーフはQ3より約5cm低い。フロントマスクの意匠も異なる。アルミホイールはQ3が17~18インチだが、スポーツバックは19インチまである。簡単に言うと、カッコイイ系のQ3がスポーツバックである。
アウディQ3スポーツバック 35 TDI クワトロSライン
【Specification】■全長×全幅×全高=4520×1840×1565mm■ホイールベース=2680mm■車両重量=1710kg■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1968cc■最高出力=150ps(110kW)/3500-4000rpm■最大トルク=340Nm(34.7kg-m)/1750-3000rpm■トランスミッション=7速DCT■サスペンション(F:R)=ストラット:ウイッシュボーン■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク■タイヤサイズ(F:R)=235/50R19:235/50R19■車両本体価格(税込)=5,630,000円
試乗した2LディーゼルのクワトロSラインは563万円。これがQ3シリーズ全体の最上級モデルにあたるが、同じグレード同士で比べると、スポーツバックのお代はプラス20万円にとどまる。今後の展開も含めて、Qの“推し”はスポーツバックになりそうだ。
Qシリーズ初のスポーツバック
2代目Q3に加わったクーペスタイルのスポーツバック。標準でハイグロスパッケージが採用され、見た目もスポーティな演出が随所に施される。試乗車のディーゼルエンジンも新設定。
今回の3台はすべて2L 4気筒ディーゼルターボ。そのなかで、Q3のエンジンがいちばん静かだった。ディーゼル的な音が車内ではほとんど耳につかない。パワーはGLBと同じ150ps。最大トルクは20Nm勝る340Nm。車重も30kg軽い。しかし、そのわりにパンチはいまひとつでGLBのほうが動力性能は力強く感じた。19インチ+スポーツサスペンション装備のSラインなので、乗り心地はそれなりに硬い。ずっしり硬い。こういう硬さにドイツ車の安心感を覚える人は多いはずだ。
上屋がチョップトップになったことで、後席はやや暗く、Q3よりもヘッドルームを失った。でもそれ以外、カッコイイ系のネガは感じなかった。荷室は広く、リアシートを倒すと150cm(実測)の奥行きが生まれる。これは全長で15cm上回るGLBと同寸だった。