スポーツラインの速さはロングドライブで有利!
愛知県・半田駅近辺のガソリンスタンドで給油すると、満タン法でコンフォートラインが約5km/Lも良い燃費を記録。10.15モード燃費がコンフォートライン:14.0km/L、スポーツライン:11.2km/Lであるように、燃費性能に優れる1.4L TSIを搭載するコンフォートラインの方が良くなるのは当然のことだ。100km/hでの回転数は100rpmほどスポーツラインの方が多く回り、なおかつ高速域からさらに加速する際にターボが効くレスポンスも圧倒的に鋭いからして、スポーツラインの方が(言い方は悪いが)ガソリンを使いそうな走り方をしている。
こうした走りの印象は、知多半島の街中や、ひっそりとした雰囲気の早朝の伊勢神宮周辺、(鳥羽よりフェリーで伊勢湾を渡って)伊良湖岬から東名・豊橋ICへと北上する海沿いののどかな国道などの市街地走行でも、朝熊ヶ岳山頂からの眺めがとにかく素晴らしい伊勢志摩スカイラインのワインディングでも同様。
各シチュエーションでチェックした燃費計数値にも差が顕著に現れていたし、給油すればスポーツラインの方が必ず多くガソリンが入った。 だけどその分、スポーツラインはコンフォートラインよりもすこぶる速い。ストップ&ゴーの多い一般道ではすぐに加速してスイスイ走れ、ワインディングの上りではまだまだ速く走れるマージンをタップリ感じさせながらグイグイと登る。また、この速さは長距離の高速走行でも実に有効だった。
2日目は東名をハイペースで走ったのだが、旅に出たのは8月7日~8日。夏休み旅行のクルマと盆休み前でせわしいトラックとで、東名の流れは良くなかった。走行車線をリードし続けることはあまりできず、トラックで車線がふさがって70km/h近くまで減速し、抜けたら加速、というシーンに何度も遭遇。こうした状況で長い距離を走ると相当に疲れるのだが、スポーツラインは実に俊敏に加速してくれるため、コンフォートラインで走った1日目の高速ロングドライブよりも明らかに走っていてラクだったのである。
もちろん、先述のようにコンフォートラインに高速走行の不満はまるでないが、ことスポーツラインとロングドライブでシビアに乗り比べると、重いワゴンをツインチャージャーで頑張って動かしているという感覚をどうしても覚えてしまう。対してスポーツラインはアクセルを踏み込むと、前から強烈な力でグーンッと引っ張ってくれるような〝軽い速さ?のイメージでゴルフ・ヴァリアントをスピーディに走らせてくれるのだ。ちなみに最初にあれだけカタく感じていた足回りは、最終的にそれほどでもなくなっていた。速さの利点が身に染みた効果もあるだろうが、“慣れ”も早いようだ。