【フロントライン】「アウディ Q5 スポーツバック」ミッドサイズクロスオーバーの最新作

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アウディならではのスタイリッシュSUV

北米はもちろん、欧州でもセダンやワゴン、ハッチバックといったコンベンショナルな乗用車を追い抜き、その市場シェアは30%を超えるまでに成長したSUV。さらに、ここ数年はそのバリエーションとしてクーペの人気が高まっている。先鞭をつけたのは2008年登場のBMW X6だが、同じバイエルンのアウディも積極的で、Q2、Q3、e-Tronに続いて、今回はミドルクラスのQ5にもスポーツバックを追加してきた。

全幅と全高はベースのQ5と変わらず、全長のみ4.69mとわずか7mmほど延長。伸びやかでスタイリッシュなグッドデザインだ。

このカテゴリーにはメルセデス・ベンツGLC、BMW X4という強敵がすでに存在するが、ワールドプレミアの会場でスポットライトに照らし出されたブルーメタリックのQ5スポーツバックもまたスタイリッシュで魅力的。弓なりのルーフライン、後方に向けて絞り込まれたグリーンハウスがスポーティな雰囲気を放つ。フロントエンドもLEDデイタイムドライビングライト、大型でハニカム構造のシングルフレームグリルなど最新のデザインアイコンを採用。リアエンドは控えめなスポイラーと、クロームフレームのリアスカートフィニッシャーがアクセントとなり、リアコンビランプはオプションでOLEDも選択可能だ。

コクピット回りのデザインとレイアウトは基本的にベースのQ5と共通。インフォテイメントは最新世代のMIB-IIIが搭載される。

最新のMIB -ⅢをOSとしたインフォテイメントはベースのQ5と変わらず、ドライバー正面に12.3インチのバーチャルコクピット、ダッシュセンターには10.1インチのタッチパッド、さらにヘッドアップディスプレイもオプションで用意される。
パワートレインのバリエーションもQ5のそれに準ずるが、日本仕様は2L直4TFSI(最高出力249ps/最大トルク370Nm)+7速Sトロニック、3LV6TFSI(354ps/500Nm)+8速ATの組み合わせが有力。なお、ともにスタータージェネレーターがベルト駆動(RSG)の48Vマイルドハイブリッドが組み合わされ、55~120km/hの低負荷走行時にエンジンが停止、コースティング走行で燃費を稼ぐ。

アウディらしくハイクオリティな室内空間。後方へ向けて下降するルーフラインにより、後席ヘッドルームはややタイトかも知れない。

また、オプションで用意されるエアサスはオフロードでは+45mm、高速走行時には15mm車高を下げて安定性の向上と空気抵抗の低減を行なうほか、リアのみ55mm下げてラゲッジスペースへのアクセスを容易にすることもできる。
このQ5スポーツバックはメキシコ工場で生産され、北米および欧州での発売は2021年の前半になる予定。なお、日本仕様に関する正式なアナウンスはまだない。

リポート=キムラ・オフィス/Kimura Office ルボラン2020年12月号より転載

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