静かに、淡々と目的地に進むI-PACE
人の役目は充電計画を含めた旅プラン
ともかく東九州自動車道路に乗り出発。途中、川南PAで30分、急速充電を行うことに。充電前の航続可能距離が167km、充電後は287kmまで回復していたが、すでに時間は16時半となっていたため、残念ながら延岡への立ち寄りと海鮮丼を諦めることにした。海鮮丼を食べる余裕はなかったが、川南インターで地元の農場で作られた飲むヨーグルトをいただくことに(これはこれで美味しくよい思い出)。グーグルによると由布院までは東九州自動車道と大分自動車道を使う2時間31分、全201kmのルート。19時到着の約束をしているがこちらはギリギリ間に合いそうで、しかも到着時には86kmもの余裕がある。
半日で九州を南から北まで撮影しながら縦断するというのは、さすがに無理だったか? と頭によぎり、宿に時間通り到着できるのか不安を抱えながら運転していくものの、I-PACEはそんな心配はどこふく風、車両は湖面を進むクルーザーのように滑らかに、そして淡々と我々を運んでいく。高速道路ではステアリングアシスト付のアダプティブクルーズコントロール・ドライビングアシスタンスを使用するので、自分はハンドルに手を添えているだけ。運転しているというよりは「I-PACEが運んでくれる」というのが私の感覚だ。
あとはアップルカープレイを使い「Spotify」のお勧め音楽を聴いていれば、本来はとてものんびり、しかもゼロエミッションで目的地に運んでくれるのが、高級電気自動車の使い方だと思う。ただ、この日のように計画に無理があると、ひたすら時間に追われるハラハラ旅に変わってしまうのだが。
幻想的な由布院への道のり
定刻通り、温泉旅館「由布院・玉の湯」に到着
由布院に近く頃、あたりは暗くなり大分自動車道の景色も独特のものに変わっていく。なだらかな丘陵が重なり、大きな動物の背中がいくつも連なっているように見える。クルマも少なく、街灯もあまりいその風景はとても幻想的で、道路も新しいのかタイヤ音も少なくなめらかだ。ただ! 由布院へと山道を登っているからか、日が暮れて寒くなったから? か、バッテリーの減りが昼間よりも早くなっている。走行可能距離80kmを残して到着予定が、由布岳付近で50kmを切りバッテリーの残量が少なくなってることを示す画面に切り替わった。
普段、走行可能距離100kmのコンバートEVに乗っている私にとって、走行距離可能距離が50kmとなると「まだ半分も走れる! 」という感覚になるが、スタート時に満充電で450km以上の表示が出ていたI-PACEからすると50kmの走行可能距離は全体の1/10程度でしかないのである。
ということで、若干ハラハラしながらも残り42kmで初日の到着目的地である、日本でも最高級の温泉旅館としても有名な、湯布院・玉の湯に定刻19時に無事到着。この日の走行距離は420kmそのレポートは第二回でお届けする。
ジャガー I-PACEのお問い合わせ
https://www.jaguar.co.jp/jaguar-range/i-pace/special-site/index.html
ジャガー・I-PACEで高級旅館「由布院 玉の湯」に宿泊
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