今年夏から自動運転サービスの実証実験開始の予定
先鋭的なイメージを持つ自動運転車だが、実証実験が地方の道の駅でスタートする。日本では自動運転車は過疎地などにおける高齢者の足として期待されており、国土交通省もそうした用途から実用化を目指す考えだ。その第一弾として、実証実験の舞台として5カ所の道の駅を選定。今年夏をメドに走行実験をスタートさせる。
選定された5カ所と使用車両は以下の通り。秋田県上小阿仁村の道の駅「かみこあに」ではヤマハの路車連携型(レベル4+レベル2)、栃木県西方町の「にしかた」ではDeNAの車両自律型(レベル4)、滋賀県蓼畑町の「奥永源寺・渓流の里」では先進モビリティの路車連携型(レベル4+レベル2)、島根県飯南町の「赤来高原」ではアイサンテクノロジーの車両自律型(レベル4+レベル2)、熊本県芦北町の「芦北でこぽん」ではヤマハの路車連携型(レベル4+レベル2)をそれぞれ使用。注目したいのはすべてレベル4が可能な車両となっており、公道では運転者が乗るレベル2で運行しながら、専用区間ではレベル4の無人運転を行なうことになる。
それぞれにGPSを活用したり、埋設された電磁誘導線や磁気マーカーに沿って走ったり、高精度3次元地図を活用したりと、先進技術を駆使した走行となり、実証実験の結果がどう出るか興味深いといころ。乗車定員は4~6人程度から、にしかたのバスは20人と多くの人を運ぶ能力を持っている。また、近隣の大学と連携したり、あるいは役場や病院の巡回、農作物の集荷なども予定されており、地域貢献も果たすことになる。
国土交通省はさらに5カ所の実証実験フィールドを公募しており、追加分は7月以降に公表される。日常の足として使われるだけでなく、自動運転車が走るとなると観光目的での集客も期待でき、地方の活性化にもつながるはず。専用区域内での実証実験は各所で行なわれているが、誰でも出入りできる道の駅での運行は、自動運転車を知ってもらういい機会にもなる。いまひとつ自動運転車が分からなかったり、ギモンのある人は、該当する道の駅に行ってみるのもよいだろう。
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