モデルサイクルを問わない適時改良
欧州プレミアム勢に対抗すべく、2006年頃から一括開発をスタートした新世代マツダのラインナップで、旗艦を担ってきたアテンザのセダン/ワゴンに大幅改良が施された。2012年11月のフルモデルチェンジからマイナーチェンジと改良を重ねて現在に至る現行アテンザは、モデルサイクル的には末期と思われるが、同社商品本部主査の脇家氏曰く、「人間中心の開発・改良とは、従来の改良時期などを問わずに車種や車格を超えた技術展開で商品力をアップさせるマツダの姿勢」とのこと。
新たに「マチュアエレガンス」を謳うデザイン面では、旗艦に相応しい表現を目指して前後バンパーとフロントグリルを意匠変更。上質感を向上させるとともに伸びやかで低重心なイメージを演出。搭載エンジンはガソリン仕様SKYACTIV-Gに気筒休止技術を、クリーンディーゼルのSKYACTIV-Dは急速多段燃焼技術を採用。サスペンション構造からタイヤの新開発、ボディ剛性とNVH性能を向上させることで、同社が進める「人馬一体」の走りを進化させると同時に乗り心地と静粛性を改善している。
インテリアでは前席シートとダッシュボードのデザインをはじめ、新開発スエード素材の投入などによる全面変更がトピック。先進運転支援機構やウインドー投影型ヘッドアップディスプレイを採用するなど、フラッグシップにふさわしい機能装備の充実ぶりだ。車両本体価格はガソリン仕様エントリーグレード20Sの2,829,600円から25S Lパッケージの3,542,400円。ディーゼル仕様のXDが3,240,000円から4,190,400円となる。
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