3連テールがトレードマークのフラッグシップ
1958年はシボレー創立50周年にあたっており、それを盛り上げる意味もあったのが、ニューモデル”インパラ”の登場であった。前年型までの、下から150/210/ベルエアというグレード名が改められ、下からデルレイ/ビスケイン/ベルエアとなり、このベルエアの上位に位置するモデルとして、インパラが設けられたのである。インパラは2ドア・モデルのスポーツクーペとコンバーチブルにのみ用意され、豪華な内外装を与えられていた。
【画像12点】スポーティ&ゴージャスな1958年型インパラを見る!
外装では専用のルーフラインが特徴で、キャビン後半が小さくリアデッキが長く伸びたスタイルは、同じスポーツクーペでもベルエアとは異なるものだ。その細部では後ホイールアーチ前とリアウィンドウ上のルーバー風アクセントや3連テールランプ、内装では3色ボーダーの華やかなシート地などがインパラならでの装備である。
ちなみに1958年型では、前年までのラダーフレームと後輪リーフスプリングを、X字型フレームとコイルスプリングに改めるなど、大規模な刷新が行われている。エンジンは、この年よりオプションで用意された348-cid(5.7L、3連キャブ仕様では280hp)のほか283-cid(4.6L)のV8、235.5-cid(3.8L)の直6が標準設定されていた。
ボディ/シャシーの合体調整や車高セッティングの役立ち情報!
この1958年型インパラの1/25スケール・プラモデルとしては、1960年代に登場し長らく現役であるAMTのキットがポピュラーであるが、2008年にはレベルからも新規金型で製品化されており(キットNo.85‐2073)、ここでご覧頂いている作品はそれを完成させたものである。このキットはカスタム(ローライダー)とストックに組める2 in 1であるが、どちらかというとローライダー仕様の方がメインのようで、完全なストックにするには若干手を入れなければならない。
全体の形は実車のスタイルをよく表現しているが、ボディとは別パーツとなったメッキモールはダイキャストミニカーのような印象だ。テールフィンの所などはかなり太めである。このモールの取り付けはインテリア等を組み込む前にセットしてボディ内側に出ているピンのところで接着、その後ピンをカットしたほうがきれいに仕上がる。ボディはボンネットとトランクが開閉式となっているが、チリが今ひとつ。特にトランクは気になるが、四隅が丸くなっているので修正は少々面倒だ。
仮組みしてみるとシャシー右側後部のスペアタイヤハウスがボディからはみ出してしまい、シャシー下面もボディ下辺からはみ出してしまう。シャシーとボディはネジで結合するのでキツく締めればそれなりに収まるが、これはやめた方がよいだろう。修正方法としてはインテリアフロアとトランクフロアの重なる部分をカットし、トランク下面のダボもカット。さらにトランクフロアの上面前半分をシャシーのトランクヒンジ押さえ(リアタイヤハウス上面の出っ張り)の高さまで削るとよい。
足周りはリアのみ修正、リアスプリングのところへ約3.5mm、リアアクスルのアーム部へ1.5mmのスペーサーを入れて車高を調整した。ただしこの数値は前述のシャシー関連の調整を行った上での値だ。目安としては作例の後輪ホワイトウォールとホイールアーチの位置関係を参考にして頂きたい。
ボディカラーはカラーコンビネーションコード950Eの「Arctic White」と「Onyx Black」のツートンとした。この場合、サイドモールのインサートはシルバーとなる。ホワイトはMr.カラーC316ホワイトFS17875にC44タンを加え、C2ブラックを微量入れて調色。ブラックは下地にC2ブラックを吹き、C157スーパーブラックで上塗りした。別パーツのメッキモールのことを考えると厚塗りは禁物だ。
インテリアはトリムコードコンビ854のレッドをチョイス。C68モンザレッドにC79シャインレッドを加え、C181スーパークリアー半光沢でコートした。シート地のシルバーの部分は資料によってはライトグレーともされるが、作例は写真をもとに塗り分けた。フロントはボーダーの本数が違っていたので、モールドを削って実車に合わせている。フロントウィンドウは接着シロがないので、ルーバーの裏にプラ材を入れて接着。窓枠などにはハセガワのミラーフィニッシュを使った。
エンジンは、ストックの場合はバルブカバーもレッドとなる。ファイアーウォールはヒンジの孔が大きいのでプラ板で作製、ブレーキブースター等を移植した。タイヤハウス上面のモールドは好みにより全て削除、パイピングはプラグコードのみ追加している。トランク内部の色は推測によるもの。
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