5月の気候でも車内は1時間で危険な状態に。湿度上昇にも気をつけたい
新型コロナウイルスが蔓延するなか、感染の恐れが少ないクルマでの移動も増えているようだが、これから気温が上がる日本では、車内での熱中症対策も欠かせなくなってくる。JAF(日本自動車連盟)がまだ気温はさほど上がらない5月でもその危険性が高いことを実験により実証。熱中症に直結する車内温度上昇の怖さを訴えている。
実験は2019年5月に行われたものだが、それによると晴天で外気温は23~24℃の快適な気候ながら、駐車1時間後には軽ワゴン(ホンダN-BOX)の車内は37.5℃、SUV(日産エクストレイル)の車内は43.5℃まで上がり、2時間後はそれぞれ39.9℃、46.5℃まで上昇。真夏の炎天下駐車と変わらない状況となってしまうことがわかった。ダッシュボードの温度は1時間で、軽ワゴンは33.2度から41.0度、SUVでは29.9度から57.3度へと上昇した。素人考えでは室内スペースの広いSUVのほうが暑くなりにくいと考えがちだが、そうではないことも実証された。
また、車内の湿度を人為的に高めてみると、湿度15%の乾燥状態では暑さ指数(WBGT)が22.9℃の「注意」状況だったのに対し、通常湿度ともいえる45%ではWBGT30.9度の「厳重警戒」となり、湿度が高いほど熱中症の危険性が高まることも判明。気候のいい初夏、ウイルス感染を避けて車中泊で遠出を、と考えている人もいると思うが、晴天下では予想以上の速さで車内の温度環境は悪化する。熱中症を避けるためにも、車内に温度計を置くなど万全の対策をし、まして車内に子供を残してクルマは離れることは、短時間でも絶対にしてはならない。これだけは肝に銘じておきたい。
5月ならまだ大丈夫?車内での熱中症の危険【JAFユーザーテスト】
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