「BBS LM」ラグジュアリーな風情を醸す、BBS伝統の鍛造マルチピース

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機能的にして上質な仕立てはMモデルにもピッタリ

ご存じのように、BBSは市販ホイールのテクノロジーでは鍛造、デザイン面ではプレミアムなメッシュというトレンドを築いたブランド。LMは、そんな半世紀におよぶ歴史を体現するロングセラーのひとつだ。“ひとつ” としたのは、1983年に誕生したBBS鍛造ホイールのルーツ、「RS」の伝統を受け継ぐSUPER RSも存在するから。こちらも創業50周年を記念して19インチが限定復刻の予定なので、LMに匹敵する超長寿銘柄といえるだろう。

BBS LM【BMW M5(F90)適合サイズ】F:10.0J×20+22(PCD112)LM436 ¥165,000+税/R:11.0J×20+24(PCD112)LM437 ¥171,000+税

LMのデビューは1994年。以来、日本のみならずワールドワイドで根強い支持を集めて現在に至るわけだが、その源流はモータースポーツ界に求められる。「LM」のネーミングは、世界的耐久レースのル・マン(Le Mans)24時間にちなんだもので、LMのデザインは主要な出走マシンがこぞって装着したBBS製レーシングホイールのそれをモチーフとしている。

カラーバリエーションは3タイプ/ディスクカラーは今回のダイヤモンドブラックとダイヤモンドシルバー(写真)、ゴールドの3タイプ。サイズはM5に装着した20インチのほかに17~19、21インチが揃う。

それだけに、基本的な造形はシンプルで機能美を感じさせる仕立てになる。フラットなディスク面に限れば、各スポークは繊細さより骨太な力強さを意識させるデザイン。近年のプレミアムな鍛造モデルではスリムなスポーク、立体的ディスク造形がトレンドであることを思うとLMのテイストは対照的ともいえるわけだ。

その光沢はレインボー系?/ディスク面の造形はシンプルにして骨太なイメージ。シルバーダイヤカットのリムは、見る角度に応じてレインボーカラーのリフレクションを放つ。細部に至る上質な作りは、BBSの鍛造モデルならではの魅力だ。

しかし、そんな機能をストレートに表現したデザインだからこそ本格派ならではの凄みが滲み出ているのも事実。また、LMは機能的ではあっても無骨ではない。BBSならではといえる細部に至る入念な作り込み、2ピースモデルらしいリムの存在感が際立つ構成はホイールにおける普遍性的な美しさすら感じさせる出来映え。LMが四半世紀以上のモデルライフを誇る理由は、こうした王道の作りが装着車両の存在感を確実に高めてくれるからだろう。

オプティカル面の効果も期待を裏切らない/今回のパイロットスポーツとLMの組み合わせは、若干サイドウォールが張り出し気味。とはいえ、走行感覚は標準時と何ら変わらずオプティカル面の効果は十二分だ。

今回は、そんなLMをM5コンペティションに装着してみた。3タイプあるディスクカラーから選択したのはダイヤモンドブラック。リムはシルバーダイヤカットという組み合わせだったが、マッチングの良さはご覧の通り。元々LMはBMWユーザーの支持が厚い銘柄というが、ファンクショナルな造形で鳴らすMモデルとの組み合わせとあってスポーティな風情は十二分だ。

また、スポーティではあっても適度にラグジュアリーな風情を醸している点も印象的。これには見る角度次第で表情を変えるシルバーダイヤカットのリムとディスクのコントラストが鮮やかなこと。そして、今回のM5はスナッパー・ロック・ブルーというセダンにしては“攻めた” ボディカラーであったことも影響しているはずだが、カラーコーディネート次第では、また別のテイストも愉しめそうだ。

「ブライトダイヤカット」仕様のリムも登場!

一層ドレッシーなテイストにも期待!/LMでは、新技術の切削加工となる「ブライトダイヤカット」を施したリムも一部サイズで選択可能に。シルバーダイヤカットと比較して、より一層華やかな風情が強調される。

BBSジャパン https://bbs-japan.co.jp/

フォト=宮門秀行/H.Miyakado BMWコンプリート 2020 WINTER Vol.74より転載

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小野泰治
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