GT-Rから1800まで、「ハコスカ」に2ドア・ハードトップが登場!位置づけは「シリーズの最高級車」!?【53年前の今日、こんなことが…】

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スカイラインスポーツ以来の2ドア

この記事の公開日は2023年10月5日。今から53年前の今日――すなわち1970年10月5日に発売された、国産車の歴史上非常に重要なシリーズをご存じであろうか? 答は、C10型系・日産スカイラインの2ドア・ハードトップである。

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三代目スカイラインとなるC10型系は、1968年8月に発売された。当初は4気筒エンジンの1.5Lのみ、ボディも4ドア・セダンとワゴン/バンの2種類であったが、先代S54A型(GT-A)の後継モデルである2L 6気筒バージョンは、2000GTの名で同年10月に遅れて追加されている。このGTがノーズを延長して搭載していたのは、セドリック用として先にデビューした直6 OHCのL20型エンジン。サスペンションも4気筒の前ストラット/後ろリーフリジッドから、リアをセミトレーリングアームへと変更していた。

さらに1969年2月には、レース出場を大きな目的としたGT-Bの後継モデルである2000GT-Rが登場。これは言うまでもなく、6気筒DOHC 24バルブのS20型エンジンを搭載したモデルで、この後国内のレースで無敵を誇るようになる。1969年には、1500用のG15型エンジンを1.8Lに拡大したG18(ローレルとともに前年にデビュー)を搭載する1800シリーズも追加している。

こうした中で、1970年10月5日に発売された新たなボディ形式が、2ドア・ハードトップである。プリンス時代のスカイラインスポーツ(1962年)以来の2ドア車であるが、スタイリッシュさを重視したモデルであることは共通しているかもしれない。ハードトップでは、単にリアピラーを傾斜させBピラーを省いたというだけでなく、Aピラーの角度は寝かされ、全高もセダンより15mmほど低められていた。

走行性能を重視してホイールベースを短縮
この2ドアはショートノーズの4気筒とロングノーズの6気筒、両シリーズに設定されたのだが、ホイールベースをセダンより70mm短縮したこのボディの真の狙いは、GT-Rのレースでの戦闘力を向上させることだったとも言われている。それを裏付けるかのように、このときGT-Rは4ドア・セダンから2ドアへと切り替わった。

もっとも、当時の日産の発表ではそうした理由については触れられてもいない。当時のリリースでは、「ハードトップ車に対する需要の増大に対処する」「スカイライン・シリーズの最高級車として開発された」とされており、従来のセダンの持つ数々の美点へさらに「①スポーティ・ムードあふれるスタイル②重厚で豪華な室内」といった特徴を加えたものと述べられている。

1.8Lの2ドア車には特にグレード名はなく、呼称は「ハードトップ1800」となる。当時の車両価格は4速MTが77.2万円、3速ATが82.7万円。2LはGT-RとGTがあり、2000GTの車両価格は4速MTが89.5万円、3速ATが95万円。GT-Rは5速MTのみで154万円。価格はいずれも東京店頭渡し価格。なお、2ドア・ハードトップに1.5Lや、最上級モデルのGT-Xが加わるのは、翌1971年9月のことである。

また、この2ドア追加とともにシリーズ全体のマイナーチェンジも行われており、セダンやワゴン/バンも、2ドア・ハードトップと同じ形状のフロントグリル、リア周りのデザイン(ワゴン/バンは除く)、ダッシュボードなどを採用している。

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