路面を問わず優れたパフォーマンスを発揮! グッドイヤーの最新モデル「ベクター 4シーズンズ GEN-3」【サマータイヤカタログ2023】

全ての画像を見る

グッドイヤーの最新モデルであり、プレミアム系に位置づけられるベクター 4シーズンズ GEN-3。すでに、本誌では特設コースやスノー路での印象は報告済みだが、今回はドライとウェット路での実力を確かめてみた。

【写真6枚】グッドイヤーの最新モデル「ベクター 4シーズンズ GEN-3」の詳細を写真で見る

BMW以外のモデルでもサマータイヤの走りを実感

本誌の3月号では、グッドイヤーのプレミアム系オールシーズンタイヤに位置付けられるベクター4シーズンズ GEN-3の性能をスノー路とアイス路で確かめた。タイヤの交換時期を迎えたBMW118dに装着したところ、期待を超える走破性を示してくれた。

さらに、今回はドライ路とウェット路で性能を確認。まずは、日常的な場面で気になる快適性からだ。そもそもGEN-3は、スタンダード系のベクター 4シーズンズ ハイブリッドに比べて優れた静粛性を実現。パターンノイズを36%、ロードノイズを31%低減していることが特徴となる。

静粛性についてはエンジン音が取りざたされがちだが、実用回転域ではほとんど耳に届かない。聞こえるのは、タイヤが発する中高周波のウィーンという感じのパターンノイズや、ザラついた路面でタイヤが振動を拾うことで起きる低周波のゴーッというロードノイズだ。だが、GEN-3はいずれの抑制も文句なし。そのため、プレミアム系サマータイヤと同レベルの静粛性を獲得している。

乗り心地については、1シリーズが標準装着しているタイヤよりも快適だ。オールシーズンタイヤは、トレッド面に柔軟性が高いコンパウンドを採用している効果といえる。実は、ロードノイズを抑制する理由にもなっている。

ただ、柔軟性が高いコンパウンドは操縦安定性に影響を与えかねない。GEN-3については、その心配とは無縁でいられる。日常的な場面でも、ステアリングの切り始めで応答性のあいまいさを感じることがない。Cセグでは、現在でも最高レベルといえる1シリーズならではのステアリングの切れ味の滑らかさもそのままだ。

直進性については、1シリーズに限らずBMWはクルマが勝手に真っ直ぐに突っ走るような特性を備えていない。ステアリングの切り始めから正確な応答性を得ることを重視するとそうなるものの、安定性を損なうようなフラつきが認められるほどではない。つまり、ノーマルのサマータイヤを履く状態で絶妙なバランスが保たれているわけだ。そのバランスも、GEN-3は受け継いでくれる。

1シリーズだけではなく、FFを含め他のモデルにGEN-3を履かせてもドライ路面ではノーマルのサマータイヤと同レベルの性能が発揮されるはずだ。実際に、別の機会にアウディA4に装着した印象もその通りだった。

ウェット路面でも、日常的な場面ではサマータイヤとの性能差を感じない。特設コースのウェット路面で危険回避的を想定したフルブレーキングを試したこともあるが、ハイブリッドに対してデータロガーによる計測で10%以上の制動距離短縮を記録している。

最後に、山岳路での操縦安定性を確かめてみる。GEN-3は、トレッド面の柔軟なコンパウンドを剛性が高いアンダートレッドが下支え。しかも、ショルダー部に刻まれたサイプは横方向からの力で内部が噛み合うことでブロックも強化される。そのため、コーナーでは正確な応答性と優れた安定性を実現。走りを楽しむといったペースでも、性能に物足りなさを感じることはない。だが、楽しさ余ってコーナーを攻めるような走りは禁物。サイプのエッジが削れてしまうと、スノー路やアイス路での性能が損なわれるからだ。

GOODYEAR VECTOR 4SEASONS GEN-3

年間を通じて履き替えずに走りを支えることがオールシーズンタイヤの魅力。冬季にアイス路面が多くなる極寒冷地を除いて多くの地域に対応できる。グッドイヤーは世界で初めてオールシーズンタイヤを発売した実績があるだけに性能の信頼度は高い。

フォト=郡 大二郎 ルボラン2023年6月号より転載

関連中古車物件情報

注目の記事

「ル・ボランCARSMEET」 公式SNS
フォローして最新情報をゲット!