ここでひとつ、皆さんにとって身近な企画を展開したいと思います。メインテーマはチューコ車。選ぶ条件は二つ。ひとつは手に入れやすい価格帯ということで200万円以下。もうひとつは、それほど速くなくても運転を楽しめるマニュアルモデル。このお題で、ティーポ編集部員がアチラコチラで探してきたら、こんな魅力的なクルマが集まりました。「オレならこれだなぁ」「いやいやコッチだろ!」と、皆さんも一緒になって選んでください。前回のルノー・トゥインゴ・ゴルディーニに続いて、最後となる4回目はアバルト・グランデプントをピックアップ!
走る・使える・楽しい! 三拍子揃った一台
200万円という予算があれば選択肢は相当広がる。どの車種にするのか迷ったけれど、パッとひらめいたのはアバルト500だった。しかし、これは以前にもオススメしたことがあったので、今回は同じアバルトでもグランデプントを推したい。
と、改めて相場を調べてみると、これが予想以上に安かった。過走行物件であれば100万円もあればお釣りがくる。そもそも物件そのものが少なく、プントエヴォまで選択肢を広げても全国で20台弱しかない。プントエヴォだと200万円超の物件もあるけれど、グランデプントなら100万円台だ。
そこで今回は既にモディファイ済みの車両をチョイス。それがトゥルッコのデモカーだったグランデプントだ。先日まで200万円だったものが、現在は180万円へとプライスダウン。走行距離は6万km弱なので、相場からすればちょっと高い。でもこれにはちゃんとした理由がある。それは、このクルマがデモカーだったので、数えきれないほどのモディファイが施されているからなのだ。その内容を書いたらそれだけで終わってしまいそうなので、詳細が知りたい方は直接トゥルッコにお問い合わせを。おおよそ思いつく箇所には手が入っていて、刺激的な走りが楽しめることは間違いない。
【写真9枚】この加速感がたまらない! アバルト・グランデプントの詳細を写真で見る
このクルマは日本限定30台のエッセエッセがベース。エンジンはより大きなタービンへと交換され、それに合わせてECUのセッティングも変更。ブーストが掛かってからの加速は、力強くなかなかの爽快感が味わえる。サスペンションはアラゴスタベースのオリジナルで、現在はサーキット向けのスプリングが組まれている。だから街中での乗り心地はややハード。だが、これもスプリングをもう少し柔らかいものに変更すれば、乗り心地はすぐに良くなるはずだ。スポーツ走行には欠かせない、機械式のLSD(高価!)もしっかり組まれているし、すぐにサーキットへ持ち込んで遊べる。走りに関する部分に不満はないだろう。
室内は広くハッチバックなので使い勝手もいい。500系はドライビングポジションが独特だけれど、グランデプントはステアリングとペダルの位置関係が良好で運転もしやすい。加えてABCペダルのレイアウトもいい。
久々にグランデプントに触れて、サイズ感やドライバビリティなど、バランスの良いクルマだと改めて思った。特に今回紹介したトゥルッコのクルマは、既に完成されているので、すぐに遊びに持ち出せるのも魅力的に見えた。
【SPECIFICATION】アバルト・グランデプント・エッセエッセ(2009年式)
全長×全幅×全高:4060×1725×1480mm
ホイールベース:2510mm
トレッド(F/R):1480/1475mm
車両重量:1240kg
エンジン:直列4気筒DOHC+ターボ
総排気量:1368cc
最高出力:180PS/5750rpm
最大トルク:27.5kg-m/2750rpm
サスペンション(F/R):ストラット/トーションビーム
ブレーキ(F/R):Vディスク/ディスク
タイヤ(F&R):215/40R18
中古車両価格(取材時):180万円
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