連載【桃田健史の突撃!キャンパーライフ「コンちゃんと一緒」】~知多半島~名古屋~鈴鹿へ延べ600kmの旅で感じたこととは?~

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高速道路は安全第一です!

久しぶりに、コンちゃんと一緒にちょっとした旅に出た。様々な仕事を絡めて、4泊5日で中京圏を巡る。

出発は11月25日(金)、年末にかけての月末の五十日(ごとうび)であり、都内から郊外に抜ける際の渋滞を覚悟していたが、朝7時半に首都圏中心部を出て2時間半後の午前10時過ぎには、新東名高速の駿河湾沼津SAに到着した。
ここでのお勧めグルメは、出汁うどん沼津そば「さかい庵」の「桜海老と野菜のかき揚げうどん」(850円)だ。少し濃い目の出汁で、うどんは見事なまでにチュルチュルした食感だ。筆者はこの周辺を通った際には必ず立ち寄る。この店は同上りSAには出店していないのだが、一旦ICで降りて下道で下りSAに来てから高速道路外の専用駐車場にクルマを停めて食べにくることもできる。詳しくは、NEXCO中日本のドライバーズサイトをご覧頂きたい。

さて、駿河湾沼津SA内にある宇佐美石油のガソリンスタンドには、バーストしたり、過度に摩耗したり、また空気圧が正常でないためにトラブルになった様々なタイヤがドライバーに対する”戒め”として展示されている。新東名高速は最高時速120km区間が延長されるなど、日本屈指のハイスピード路であるため、夏場のように外気温が高い時に限らず、その他の季節でもタイヤ温度が上昇した状態で走行が続くためタイヤへの負担は少なくない。

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これまでコンちゃんや、その他の車両で高速道路を走行中に、路肩でタイヤにダメージを負ったキャンパーのドライバーがタイヤ交換する場面に何度も遭遇している。特にキャンパー専用車は、ベース車両に比べてかなり重量増になっていたり、搭載する荷物が重い場合もあり、タイヤメーカーは「適正な空気圧の設定に日頃から心がけて欲しい」と呼びかけている。
コンちゃんの場合、ノーマルタイヤからYOKOHAMA「PARADA PA03」でインチアップし、ADVAN Racing「RG-02」を装着している。ホイールの放熱性は十分確保できているものの、筆者は日常的にタイヤ空気圧のチェックは欠かさない。

そうした中、駿河湾沼津SAを出て30分ほど、いつものようにディーゼルエンジンのド太いトルクを感じながらゆったりと走行。走行車線は3車線の真ん中、追い抜き車線で数台が連なっている状態の時、そのうちの一台のミニバンが、こちらの存在を確認せずに一気に車線変更してきた。
クラクションを鳴らしても相手は反応せず、こちらはそのまま左へ大きく操舵して、隣の車線に回避した。時速は100kmほどであった。ミニバンの助手席の乗車員は、そうした危ない状況に陥ったことを認識して、運転者に何やら話かけていたようだが、当該ミニバンは再び追い越し車線に移り、制限速度120kmをオーバーしていると思わる速度まで一気に加速して筆者の視界から消えていった。
最近、高速道路での大規模な交通事故の報道をよく目にする。ひとつの原因として、ミニバンを含めた一般的なクルマの運動性能が向上していることによるドライバーの運転に対する過信や気の緩みがあるように思う。改めて、安全運転第一を周知するべきだと、こうした危険なシーンに遭遇した当事者として強く感じた。

「ゴンちゃん」と「コンちゃん」がご対面!?

気を取り直して、さらに新東名高速を走り、昼過ぎになったので、岡崎SAでこちらも私の定番グルメである「オムそば」を購入。コンちゃんの後席で足を延ばしてひと息ついた。それから、最初の目的である愛知県半田市を目指す。新東名高速の豊田ICから伊勢湾岸道で大府IC、さらに大府西ICから知多半島道路を経て半田中央ICで降りる。そこから5分ほどで、新見南吉記念館に到着した。
新見南吉(にいみなんきち)と聞いてもピンと来ない人が少なくないだろう。でも、「ごんぎつね」や「手袋を買いに」といった童話は知っているのではないだろうか。大正3年(1913年)に生まれ、教員などをしたが病弱で29歳7ケ月で世を去った童話作家である。現在、同記念館は補修工事のため休館中なのだが、隣接する森は遊歩道になっており、そこには「ごんぎつね」や「手袋を買いに」のモニュメントやアート作品が屋外展示されている。
筆者は幼少期から新見南吉の作品に触れており、コンちゃんと一緒にこの地を訪れてみたいと常々思っていたので、今回の旅の前半戦として、とても嬉しいひと時であった。また半田市内には、お酢の有名ブランドであるミツカン本社がある。こちらで所用を済ませて、沿岸に面する蒸留所周辺でのんびりとした街の雰囲気をじっくりと味わう。
その後、名古屋の都心部へ向かう。その途中、多くのキャンパータイプのクルマを目にした。名古屋を中心とした愛知県周辺には、キャンパーの製作事業者や海外からの輸入業者も少なくないことから、自宅に乗用車とキャンパーを並べて所有しているお宅が珍しくないのだと思う。
関東圏の中心部やその周辺では、自宅車庫に複数のクルマを確保できるスペースがない場合が多いが、中京圏では都心部に比較的に近い地域でもクルマの複数所有が多い。キャンパーライフのベース基地としては、中京圏はいろいろな面で恵まれていると感じる。

鈴鹿に到着するとそこには……

翌朝の午前9時過ぎ、鈴鹿サーキットに到着。昨日朝からここまで、約600kmの道のりである。好天に恵まれ、最低気温も10度を切らず11月後半として過ごしやすい。各マシンがスーパー耐久シリーズ最終戦でプラクティスを行う中、サーキット内での各種イベントの取材に出かけた。
すると、今年3月のシーズン開幕戦と同様に、グランドスタンド裏に自動車メーカー各社が次世代車に関する展示があった。その中に、なんとトヨタのキャンパーがいた。正確に言えば、ピックアップトラックでトレーラーハウスを牽引するものだ。
しかも、そのトラックは世界初公開という代物であった…。

フォト=桃田健史 K.Momota

この記事を書いた人

桃田健史

専門は世界自動車産業。その周辺分野として、エネルギー、IT、高齢化問題等をカバー。日米を拠点に各国で取材活動を続ける。日本自動車ジャーナリスト協会会員。一般誌、技術専門誌、各種自動車関連媒体等への執筆。インディカー、NASCAR等、レーシングドライバーとしての経歴を活かし、テレビのレース番組の解説担当。海外モーターショーなどテレビ解説。近年の取材対象は、先進国から新興国へのパラファイムシフト、自動運転、EV等の車両電動化、情報通信のテレマティクス、そして高齢ドライバー問題や公共交通再編など。

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桃田健史
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2022/12/07 18:00

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