「Hybrid Reborn」のコンセプトの下、これまでにないプリウスを
昨日11月16日にワールドプレミアが行われた新型プリウスだが、これまでのプリウスとは大きく違った役割をデビューしたといえるだろう。
初代プリウスの誕生は今から25年前だが、車名が意味する「先駆け」の通り、圧倒的な燃費性能を備えた新世代のエコカーとしてHEVの普及を牽引してきたのが、これまでのプリウスであった。しかしながら現在のトヨタのラインナップにはほとんどハイブリッドシステムが搭載されており、これまでプリウスが担ってきたハイブリッドの牽引役という役割は、1つの節目を迎えたといえる。
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そこで新しいプリウスに与えられたのは「一目惚れするデザイン」と「虜にさせる走り」を兼ね備えた「Hybrid Reborn」というコンセプト。環境性能の先にある、新たなバリューを提供する新型プリウスで、特に注目したいのは、ドライバーの思い通りに反応する気持ちいい走りを実現したという新世代の「2.0Lプラグインハイブリッドシステム」だ。
最高出力223PS、0→100km/h加速6.7秒の圧倒的動力性能
新型プリウスにはシリーズハイブリッドとプラグインハイブリッドの2モデルが用意される。先代にもプラグインハイブリッドモデルは用意されていたが、ボディ形状が大きく異なり、別モデルのような扱いだった。今回からはパワートレインの選択肢のひとつとしてPHEVモデルを選びやすくなったのは朗報だ。
このプラグインハイブリッドシステムの大きな特徴は、その圧倒的な動力性能だ。高効率のダイナミックフォースエンジンと、高出力の駆動用リチウムイオンバッテリーの組み合わせで、従来型同等の低燃費を維持しつつ、223PSものシステム最高出力を実現。0→100km/h加速は6.7秒をマークしている。
これがどれだけ速いのかというと、同じくらいのタイムのクルマが、アバルト595コンペティツィオーネ(6.7秒)、VWゴルフ8 GTI 6MT(6.4秒)ということからもお判りいただけるだろう。
それでいてEV走行距離は従来型に比べ50%以上向上し、従来ラゲージ部にあった電池パックを、リヤシート下部に搭載することで、低重心化とラゲージスペースの拡大も実現。走りと共に実用性も向上しているのだ。
そしてプラットフォームには熟成を重ねたTNGAプラットフォームの第2世代を採用。低重心化や大径タイヤの装備を実現したほか、足回りでは、改良を加えたフロント : マクファーソンストラット式/リヤ : ダブルウィッシュボーン式のサスペンションを採用し、ドライバーの意のままに操れる運動性能を実現しているという。
発表会冒頭のプレゼンでは、新型プリウスの開発にあたりコンセプトを「コモディティ」か「愛車」のどちらにするのか熱い議論があったと語っていたが、これまで以上に「愛車」に相応しい、そんなエモーショナルな魅力がこのプラグインハイブリッドモデルには備わっていると思う。どんな走りを見せてくれるのか、今からとても楽しみだ。
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