震撼せよ、これぞ悪魔のGTだ!!「ランボルギーニ・ディアブロ」のドイツレベル製プラモを徹底改造!【モデルカーズ】

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1990年代ランボの最強モデル

1990年に発売を開始したランボルギーニ・ディアブロは、あのカウンタックの後継車種である。1970~1980年代、スーパーカーの代名詞的存在であったカウンタック同様、ボディデザインの基本はマルチェロ・ガンディーニが担当。ボディスタイルには、カウンタックの特徴――空気抵抗を意識した低く平たい形状とシザードア――が受け継がれている。当時のランボルギーニの親会社はクライスラーだが、同社側からの手直しはかなり大きかったらしく、ガンディーニは自分の名前を出すことに抵抗したという逸話も残されている。外観ばかりでなく、V型12気筒エンジンを前後逆方向に縦置きミドシップするといったレイアウト面での特徴も、カウンタックを踏襲している。また、最高速についてもクライスラーの要求が強く、最高速度315km/h超えが目標とされたともいうが、ディアブロはこれをクリア。5.7L V12 DOHCエンジン(最高出力492ps)によって最高速325km/hを実現した。

4WDモデルのVTやロードスター、SVなどとバリエーションを展開しつつ、ディアブロは後継車・ムルシエラゴが登場するまでの約10年間、2001年まで生産された。ディアブロこそ1990年代のランボルギーニを支えた存在であり、「悪魔」という意味の名前とは裏腹に、実に親思いの息子(?)だったのである。なお、この10年間のうち1998年に、ランボルギーニはアウディ傘下となった。

今回の本題である「GT」は、1999年に世界限定80台生産された、ディアブロ中最もスパルタンなモデルだ。競技用車種を公道仕様に改良したもので、エンジンは排気量6Lに拡大され、構成部品の多くが専用設計となっている。その結果として最高出力575ps、最高時速は338km/hに達するといった具合で、まさに「最強のディアブロ」と言ってよい。

この6Lエンジンは、翌2000年には「ディアブロ6.0」の名で通常モデルにも搭載されることになる。最高出力は575psのままではなく、すこしデチューンされて550psであった。このとき外観にも大きく変更の手が加えられ、先にリトラクタブルから固定式に改められていたヘッドライトと相まって、なかなか洗練された印象に仕上がっていた。なお、このヘッドライトはZ32型フェアレディZ用のパーツを流用したものである。

さて、ここでお見せしているディアブロGTは、1/24スケール・プラモデルの完成品だ。実車の人気からディアブロのプラモデル化は多く、わが国のフジミやアオシマの他、ドイツレベルやレベル・モノグラム、フジミ、イタレリ、AMT、ESCIなど、いくつかのスケールで色々なバージョンが発売されている。最後発はアオシマで、同社のキットにはGTもラインナップされているが、この作例はドイツレベル製のディアブロVTをベースにしたものである(制作時点ではアオシマのキットは未発売であった)。

プラ板による工作でGT化!
使用したのはドイツレベル製キット。エンジン本体もきちんとパーツ化され、マルチチューブラーフレームも(一部ながら)再現されるなど、なかなかの内容だ。まずフロントフェンダーの改修、1mmプラ板で大まかな形を切り出し、ボディに接着して成形する。ヘッドライトは実車同様フェアレディ300ZX(フジミ)から移植。NACAダクトはタミヤ製フェラーリF40のボディから移し替えた。フロントフード中央には大きく開口部が設けられているので、1mmプラ板の積層で形を作り、ボディに接着して成形。

バンパーに収まるエアインテークはプラ板の組み合わせで自作、そのサイドには補助灯が付くのでプラパイプを埋め込んだ。リアバンパーはディフューザーに変更されているのでプラ板で作り直し。側面エアインテークはノーマルより拡げられているので、下端部を1mmプラ板で幅増しした上で側面に0.5mmプラ板を貼り、形状を修正。リアアウトレットはメッシュとなるので、開口後にボディに取り付け成形する。フロントやサイドの底面には整流目的のプレートが追加されているので、シャシーにプラ板を貼り付けてこれを再現。

エンジンフードは、内部のインダクションポッドに合わせてエアインレットが追加されている。フード前半を写真のように切り取り、プラ板で新たなパネルとインレットを自作した。エンジンはメッキを剥離して組み立て、インダクションポッドはプラ板の箱組み。プラグコードは極細の電線で再現、GTのエキマニは2本にまとめられているのでパーツを切断し向きを逆にして使って表現した。ホイールとタイヤはフジミ製ディアブロSVのものを使用、車軸の径がドイツレベルと異なるので、前後とも2mmプラ棒で置き換えている。

このほか、ダッシュボードもメーター周りが前期型と大きく異なるので、フジミのディアブロSVのパーツから切り出して置き換えた。シートはタミヤ製トヨタ・カローラWRCのバケットシートを流用。前述の通り、今ではアオシマ製ディアブロGTがあるので、無理に改造して作る必要はないのだが、確かな工作技術があればこのような改造はいくらでも可能だということを、この作品から感じ取って頂ければ幸いだ。

作例制作=棚瀬和重/フォト=服部佳洋 modelcars vol.242より再構成のうえ転載

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2022/05/31 12:00

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