ユーザーを虜にするカローラを取り戻したい!
TOYOTA GAZOO Racingは2022年4月1日、新型車である「GRカローラ」を世界初披露した。日本での発売は2022年後半を予定している。
カローラは、トヨタのWRC初優勝を飾った「TE25カローラ」や、その後1000湖ラリーを制した「カローラ・レビン」など、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の礎を築いたモデルで、「ユーザーを虜にするカローラを取り戻したい」というモリゾウこと豊田社長の強い思いで開発がスタートしたという。
開発にあたっては、レースで勝つために鍛えたクルマを市販化するという「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を実践。具体的には、モリゾウ自らドライバーとして出走する、「水素エンジンカローラによるスーパー耐久シリーズ参戦」を通じ、レースという極限の環境下で新技術である水素エンジンを鍛えるとともに、車両を総合的に鍛え直したという。
加えてサーキットはもちろん、負荷の高いダートや雪道においても走り込みを実施。マスタードライバーであるモリゾウや、レーシングドライバーの石浦宏明選手、全日本ラリーチャンピオンである勝田範彦選手、社内の評価ドライバーなど、様々な目線を持つドライバーよって壊れるまで走り込み、様々なシーンでも安心して走りを楽しめるクルマに仕上がっている。
GRカローラにはGRヤリスにも搭載した1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジンを更に強化して搭載し、最高出力304PS、最大トルク370Nmを実現。同じくGRヤリスに搭載されたスポーツ4WDシステムGR-FOURをGRカローラ仕様に最適化。駆動配分を制御する4WDモードと、アクセル応答性やステアリングなどを制御するドライブモードを分けたことで、ドライバーの好みや走行環境に応じた選択が可能となった。
さらに、ブッシュのピロボール化、スプリング、アブソーバー、アライメントの最適化にも取り組み、限界領域でも安心・安全にコントロールできるクルマになっている。
また、カローラスポーツのボディを基本骨格とすることで、ロングホイールベースが生み出す高速安定性を受け継ぎながら、フロントを60mm、リヤを85mmワイドトレッド化することにより高い旋回性能も実現。5ドア・5人乗りの利便性をそのままに日常生活での使い勝手と走る楽しさを高次元で両立したクルマに仕上がっており、発売が待ち遠しい1台となりそうだ。
【Specification】トヨタGRカローラ
■全長×全幅×全高=4410×1850×1480mm
■ホイールベース=2640mm
■車両重量=1475kg
■トレッド=前1590mm、後1620mm
■乗車定員=5名
■エンジン型式/種類=G16E-GTS/直列3気筒インタークーラーターボ
■総排気量=1618cc
■エンジン最高出力=304ps/6500rpm
■エンジン最大トルク=370Nm(37.7kg-m)/3000-5550rpm
■燃料タンク容量=50L(プレミアム)
■トランスミッション形式=6速MT
■サスペンション形式=前マクファーソンストラット/後ダブルウィッシュボーン
■ブレーキ=前後Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前後235/40R18 Michelin Pilot Sport 4