「アウディ RS4 アバント」日常と非日常の悦楽が味わえる、高性能ワゴンを再定義したRSのコアモデル【2021 Audi RS SPECIAL】

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2021/02/27 13:00

2019年にフルモデルチェンジを果たしたA4シリーズのトップモデル、RS 4アバント。アウトバーンでの高速移動を可能とするパフォーマンス性能を備えながら、高い居住性やユーティリティ性を備えたワゴンボディは、日本市場の“本命RS”といえる存在だ。

RSの伝統と悦びは確実に受け継がれている

A4アバントって、やっぱりきれいなデザインだなぁ」。一度はそう思って通り過ぎようとした次の瞬間、「おや?」と心になにかが引っかかって思わず二度見してしまう美しいワゴン。それがアウディRS4アバントだ。

基本となるプロポーションは通常モデルと同一であるものの、ハニカム模様のフロントグリルは艶のあるグロスブラックにペイントされ、チンスポイラー内のエアインテーク形状も微妙に異なるなどの特徴を備えたRSアバントだが、黙っていてもひと目を惹く迫力を生み出す張本人は、全幅を20mm拡大してデザインし直されたブリスターフェンダーと275/30R20という超ロープロファイル&超ワイドなタイヤ+ホイールだろう。これだけのことで、端正なA4アバントがぐっと精悍さを増す。まさに、走りのよさを直感させるプロポーションである。

Audi RS 4 Avant

ただし、縦置きされた2.9L・V6ツインターボエンジンを始動させても轟音が響き渡ることはない。そのことに拍子抜けする向きがあるかもしれないが、私はこの音量が抑え込まれたエンジン音に即座に魅了されてしまった。環境問題などが声高に叫ばれる現在、スポーツモデルであってもエンジン音はできるだけ小さいほうが好ましい。そのうえでRS4のように乾いた抜けのいい快音を響かせるほうが、現代のスポーツモデルとしては、知的で品があるように思う。

アウディ最新のデザインランゲージが採用されたインテリアは、フラットボトムのRS革巻きマルチファンクション・スポーツステアリングホイールやRS専用シフトゲートなどが与えられ、スタイリッシュな佇まいの中にスポーティさが際立っている。

エンジンが生み出すパフォーマンスもスポーツモデルの未来を指し示すような前衛さを備えている。スロットルペダルをミリ単位で踏み込んだ瞬間に沸き起こるパワーの俊敏さには目を見張るばかりで、さらに深々と踏み込めばシフトアップのたびに頭が後ろにのけぞるような加速感を味わえる。それくらい、4000rpmを超えた先で待ち構えるパワーの高まりは強烈だ。

ファインナッパレザーを採用したSスポーツシートを装着。

これだけのパフォーマンスを受け止める足回りはさぞかし硬く締め上げられていると思われるだろうが、実際には驚くほどしなやかな設定である。とりわけ低速域のハーシュネスを徹底的に抑え込んだコンフォートモードではサスペンションのたっぷりとしたストローク感に唖然とさせられるはず。これをオートモードに切り替えればぐっとフラット感が強まって高速クルージング時の快適性が増す。さらにダイナミックモードも用意されているが、こちらはサーキット用と割り切ったほうがいいだろう。それくらい、3つのモードにははっきりとした色分けが施されている。

A4アバントのハイパフォーマンス版でありながら、居住性やユーティリティ性は一切失われていない。

これほど高度なテクノロジーとスポーツ性能を詰め込んでいながら、RS4アバントは住宅街の狭い路地に迷い込んでも戸惑わない取り回しのよさも備えている。それでも居住スペースが不足しているという印象は皆無。

ラゲッジスペース容量は、通常時で495L、後席をフラットにした状態で1495L確保される。

しかもラゲッジスペースは後席を起こした状態で495L、それを倒せば1495Lの容量を誇る。文字どおり、無限の可能性を秘めているといっていいだろう。
スポーツ性と快適性を手頃なサイズに凝縮したRS4アバントは、まさにRSの伝統を象徴する1台といえる。

パワーユニットは、2.9L・V6ツインターボを搭載。従来型まで搭載された4.2L・V8ツインターボと比べ、最大出力は同一ながら最大トルクは170Nmへと増強された。

photo=岡村昌宏/M.Okamura(CROSSOVER) ルボラン2021年3月号別冊付録より転載

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